石垣島―台湾の「新フェリー航路」やっと就航へ!? 10か月押しで5月末にも 元さんふらわあが「日本最南端の国際航路」へ
沖縄の石垣島と台湾の基隆を結ぶ国際旅客フェリー「やいま丸」が、2026年5月末に就航する見込みです。「さんふらわあ」として誕生したフェリーの“国際航路への2度目の転身”がついに叶います。
「離島特有の不便」解消に期待も
その「やいま丸」はもともと、1997年に三菱重工業下関造船所で竣工したブルーハイウェイライン(現・商船三井さんふらわあ)の「さんふらわあ くろしお」です。新造船として東京―那智勝浦―高知航路に投入されたものの、4年後に同航路が廃止。その後、韓国パンスターグループが取得し、2002年から大阪―釜山(韓国)航路の「パンスタードリーム」として2025年まで活躍しました。
商船やいまは当初、「やいま丸」を石垣―基隆航路へ2025年9月に就航させることを目指していましたが、船内の改修工事や各種手続きの遅れなどが重なり就航が遅れていました。
同船にとって石垣―基隆航路は2度目の転身で、内航フェリーとして誕生しながら、韓国や台湾の船社が運航する日本発着の国際航路に就航したユニークな歴史を持つことになります。
「やいま丸」の購入にあたっては「石垣港・基隆港定期航路開設支援事業」として国の沖縄離島活性化推進事業費補助金が活用されており、市の負担分に関しては全てふるさと納税で支出する予定です。一方で赤字補填や運営費の補助に関しては支出しないと説明しています。
収益面ではフェリーの強みを生かし、旅客輸送だけでなく、貨物を積載することにより安定的な運航を目指しています。同市は、台湾から良質な資材を低コストで仕入れられることで、離島特有の不利性解消や八重山エリアにおける経済の振興を期待しています。
石垣島と台湾を結ぶ航路は以前から構想があり、2016年前後にはワゴングループの東聯航運(ユニワゴン)が高速フェリー「ナッチャンレラ(麗娜輪)」で石垣―花蓮(台湾)航路を運航しようとしていました。もっとさかのぼると、名古屋から台湾へ向かう有村産業の「クルーズフェリー飛龍21」が寄港していたこともあります。
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。





コメント