「打倒TX」の切り札だったのに…爆速の常磐線“絶滅危惧”列車 乗って分かった役割と現状
JR常磐線には快速の上位に「特別快速」が設定されています。つくばエクスプレスの開業時に登場し、当初は昼間に毎時1本が運行されていましたが、現在は2往復のみに。このレア列車に乗車しました。
北千住からもグリーン車利用が
9時15分の龍ケ崎市はホームに100人程度がおり、グリーン車2階に5人が乗車。ちなみにこの駅から上野までは50kmを切り、グリーン料金が750円になります。9時19分の藤代はホームに80人以上がおり、グリーン車2階に3人が乗車しました。
特別快速といいつつも、取手まで各駅に停車するのは、どの駅もまんべんなく需要を集めているからなのでしょう。藤代を出ると交流電化が直流電化に変わるため、いったん冷房が止まり、静かになりました。
9時24分取手着。品川から50.0kmで、750円区間としては一番長い距離のためか、ここでもグリーン車周囲に4人ほどおり、2階にも1人乗車します。車内販売が来たのでコーヒーを購入します。取手から通過駅が出てきますが、大半の区間で100km/h程度、最高122km/hで、特別快速は130km/h運転はしていない様子でした。この列車以外の特別快速は所要時間が2分短いので、この列車だけわずかにゆっくりなのかもしれません。
9時32分の柏でも、グリーン車2階に4人が乗ってきました。親子が空席を探しているそぶりでしたから、大半の席が埋まっているのでしょう。2階は満席です。上野まで25分、品川までだと43分、なかなか贅沢な使い方です。
ここまでグリーン車の利用客は増える一方でしたが、9時48分の北千住で初めて3人が下車します。乗降者数が多い駅ですが、特急は通過するので納得です。そんな中、なんと2人が乗車。品川まで乗っても27分ですが、東海道本線や横須賀線のグリーン車に乗り換えるのかもしれません。
9時56分の上野では4分停車します。2階の乗客はあまり減りませんが、グリーン車付近からは12人の降車が見えました。入れ替わりで1人が乗車します。
10時4分の東京でもグリーン車2階から降りたのは5人だけ。グリーン車全体からは30人ほど降りた感じでした。10時9分の新橋で2人下車。10時15分の品川まで2階グリーン席を乗り通したのは8人でした。
全体として、乗車率は高いように見え、人気がないから廃止されたようには見えませんでした。特に常磐線は取手からは快速も運転されているため、特別快速が別途あっても全体の乗車機会は減らないと思いますが、恐らくは設定を増やすと特別快速が普通列車を追い抜くダイヤが増え、不満が出やすいのでしょう。
土浦9時発の上り特別快速は途中で普通列車を追い抜きませんが、10時発の特別快速は追い抜きます。なお、夕方の下り特別快速も追い抜きをしないので、10時発だけがレアといえます。
グリーン車については、特急が通過する駅から特急代わりのような利用をされている印象を受け、運行開始前に「需要があるのか」と心配されていた常磐線グリーン車が定着している印象を受けました。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。





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