砲弾より安い!? あり得ないコスパの英国産「超音速ミサイル」日本に猛アピール 横にも縦にもめっちゃ飛ぶ!? 島嶼防衛の切り札かも
ウクライナ戦争で再評価される「砲兵火力」。しかし日本には、広大な海と島々という特有の地理的事情があります。陸上自衛隊が持つ火砲の射程不足を解決するかもしれない、イギリス生まれのユニークな兵器が登場しました。
隣の島まで弾が届きません!
現在、陸上自衛隊では、155mmりゅう弾砲FH70、99式自走155mmりゅう弾砲、19式装輪自走155mmりゅう弾砲という3種類のりゅう弾砲を運用しており、それらの射程は通常砲弾を使用した場合で約30km、射程延伸弾で約40kmとされています。
南西諸島に含まれる島のうち、石垣島や宮古島のような一定の面積を有する島であれば、島内に陣地を構築してりゅう弾砲を展開させることも可能かもしれませんが、与那国島のような比較的小さい島では困難です。
その場合、別の島に展開したりゅう弾砲による射撃が求められますが、問題はその距離です。南西諸島は島と島の間が非常に離れており、たとえば宮古島と石垣島で115km、石垣島と与那国島では120kmもの距離があります。つまり、これらの島のいずれかに敵が侵攻してきた場合、別の島から砲撃をすることは、現状では不可能です。
島嶼部への侵攻に対処するために、陸上自衛隊では九州など遠距離から南西諸島の主要な島嶼部を射程に収める25式高速滑空弾の配備を開始しています。ただ、一つの発射機に2発しか搭載できず、再装填にも長時間を要する25式は、りゅう弾砲と比べると継続的な火力発揮が難しく、またミサイル自体も砲弾と比較すれば非常に高価です。
コスパのいい“超音速ミサイル”という選択肢
そこで、こうした島嶼間での射撃を可能とする弾薬を、イギリスの新興企業であるティベリウス(Tiberius)社が提案しています。それが、低価格超音速ミサイルの「セプター(Sceptre)」です。
セプターは、155mmりゅう弾砲から発射可能なラムジェット推進の超音速誘導ミサイルという非常にユニークな兵器で、飛翔速度はマッハ3以上、射程は140km以上で、半数必中界(CEP:目標を中心とした半径で発射した半数の着弾が見込める範囲を表したもの)は3.5mとされています。
スペック以上に何よりも特徴的なのは、既存のりゅう弾砲で運用可能という点です。来日したティベリウス社の幹部に筆者(稲葉義泰:軍事ライター)が取材したところによると、セプターは陸上自衛隊が運用するFH70、およびその後継装備である19式装輪自走155mmりゅう弾砲から発射可能であるとのこと。
加えて、発射前にミサイルに埋め込まれたNFC(近距離無線通信)チップへ携帯端末をかざすことで目標座標を入力する以外は、通常の砲弾を装填し、発射する動作と違いはないそうです。





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