なぜ日本の車はメーターが「180km/h」まであるの? 法律じゃない“謎の自主規制”のカラクリ
日本の普通車のスピードメーターは、なぜ法定速度を大きく超える「180km/h」まで刻まれているのでしょうか? 実は法律で決まっているわけではないこの“自主規制”が生まれた理由と、日産GT-Rなどがもたらした近年の変化を解説します。
180km/hの壁を突き抜けた“あのスポーツカー”
180km/hという「自主規制ライン」を大きく動かした代表例は、2007年に発表された日産の「GT-R(R35)」でした。
R35型GT-Rのスピードメーターは、その上限が大きく跳ね上がり「340km/h」と表示されていました。しかし、当然ながら公道では180km/hに到達すると、速度リミッターが作動する仕組みとなっています。
この340km/hという数字は決して飾りではなく、純正状態でも、内蔵されたナビゲーションのGPSが「指定されたサーキット内にいること」を検知すれば、画面操作でリミッターを解除できるという画期的な仕組みが採用されていました。
最近では、スポーツモデルや一部の高性能車を中心に、180km/hを超えるメーター表示を採用する国産車が増えています。とはいえ、国内向けの国産車では180km/h付近で速度リミッターが作動するため、先のGT-R同様にその速度を超えて走れない仕組みになっています。もちろん公道では、法定速度や指定された最高速度を守る必要があります。
一方、海外メーカーであるスウェーデンのボルボ・カーズは2019年、2020年以降に販売する全車の最高速度を180km/hに制限すると発表しました。実際に2020年以降、全新車に180km/hの速度制限が導入されました。同社はこれを「欧州の求める安全水準よりも、踏み込んだ取り組みである」とアピールしています。これは海外メーカーが、日本と同様の「180km/h」という制限をあえて採用した例といえます。
自動車のスピードメーターや制限速度が設定される理由は、ひとつに絞れるものではありません。坂道で巡航するための馬力を出すためのものなのか、メーターの視認性か、安全のための必要策か。いずれにせよ、これらの諸条件は日本における“暗黙の了解”として作用し、海外にも影響を与えたといえるでしょう。





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