日本じゃ当たり前の「ヨシ!!」を取り入れたW杯開催地の鉄道に乗った 日本語名称のまま世界に広がる?

サッカーW杯の開催地の一つ、カナダ・トロントの通勤列車では、日本の鉄道でおなじみの安全確認方法が採り入れられています。乗車して現場の様子を確かめました。

「車窓に湖を眺めながら通勤してるよ」

 筆者が平日の夕方にユニオン駅のGOトランジットの鉄道コンコースを訪れると、大勢の利用者でごった返していました。モニターには7路線の次に発車する列車が案内されていますが、列車が入線する番線は到着間際まで表示されません。このため、利用者はコンコースで待機し、番線が告げられてからプラットホームへと向かうのです。

Large 20260621 01

拡大画像

レイクショアウエスト線から眺めたオンタリオ湖(大塚圭一郎撮影)

 筆者はユニオン駅からレイクショアウエスト線に乗ることにしました。GOトランジットの鉄道で通勤している会社員から「座席からオンタリオ湖を眺めるのが日課になっているよ」と聞いてうらやましく思い、オンタリオ湖沿いを走る区間のある路線に乗ることにしました。

 発車番線が案内されたため、ホームの入口でIC乗車券「プレスト」を端末にタッチしました。プレストはGOトランジットや、トロント交通局(TTC)の地下鉄、路面電車、路線バスで使うことができ、日本の「Suica(スイカ)」や「ICOCA(イコカ)」などと同じように乗車時と下車時に端末へかざして精算します。

 帰宅ラッシュ時とあって乗り込んだ客車のクロスシート座席はかなり埋まっていたものの、立っている人はいません。筆者も2階のオンタリオ湖が見える進行方向左側に着席できました。

 サッカーW杯を控えて嵐の前の静けさと呼ぶべきエキシビション駅に停車後、列車はしばらくオンタリオ湖沿いを力走。紺碧色の湖面が広がり、いくつものヨットが岸壁に係留されているのが視界に入りました。所有者は週末になるとヨットに乗り込み、沖合で釣り糸を垂れるのでしょうか。そんなことを想像していると線路は湖から少し離れ、次のミミコ駅に滑り込みました。出発後、鉄道ファンであれば左右のどちらを眺めるべきか戸惑う車両基地郡が視界に入りました。

 左側にはカナダの国営旅客鉄道会社VIA鉄道カナダの車両基地、右側にはGOトランジットの車両基地が広がっているのです。筆者もどちらを眺めるべきか迷いながらも、VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」の会員としてVIA鉄道を選びました。やがて、その選択が間違っていなかったと確信しました。

 留置されていたのはトロント―モントリオール間やトロント―首都オタワ間などで運行されているシーメンス製の新型車両「シーメンス・ベンチャー」が中心でしたが、なんと1950年代に製造されたディーゼル機関車「FP9A」と旧型客車が青色と黄色の旧塗装で鎮座していたのです。

 これらは顕彰団体「VIA歴史協会」が復元・保存している車両で、2028年のVIA鉄道50周年に合わせて記念列車として走らせることを目指しています。

【写真で見る】「ヨシ!!」をするW杯開催地の通勤列車

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  2. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  3. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  4. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  1. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  5. ロシア海軍のステルス艦が「大炎上」 ウクライナの攻撃で撃破される瞬間を捉えた映像が公開