方針決定は2027春 終局を迎える「JR超赤字路線」結論先送り? “次”を模索する動きも
全国初の「再構築協議会」が設置されたJR西日本芸備線。沿線自治体やJRなどが存廃を含めた議論を始めていますが、その実態はどうなっているのでしょうか。今後を見据えた独自の動きも出ています。
新見の高校生も「バスを評価」
芸備線再構築協議会は2025年度から鉄道活性化の実証事業をスタートしました。潜在的な需要を掘り起こし、地域経済効果などを確認するための施策です。
中心は、観光客の誘致策です。週末に臨時快速「庄原ライナー」の運転など増便を行い、観光スポットへの連絡バスも走らせました。多い日だと1便あたり40~50人の利用がありました。
ただ、観光客の多くは芸備線の乗車を目的としているため、庄原市・新見市での消費行動に繋がりにくいとのアンケート結果もあります。増便を恒久化するためには9億円、年間運営費2300万円との試算も出ました。また、徐行運転を解消するための落石対策の強化策は必須ですが、42.3億円の投資が必要と試算されました。
実証実験の結果はどうだったのでしょうか。
2026年3月の再構築協議会では、増便やイベント開催、二次交通となるバス運行などの費用に8.3億円かかり、経済効果は4.3億円と報告されています。積極策に転じても費用対効果は限定的でした。
さらに、2026年度の実証事業が6月よりスタートしました。平日、沿線4区間でバスなどを運行し、従来通り運行する芸備線との比較をします。観光客向けのバスの運行も実施します。
注目されたのは、新見市役所~野馳~東城駅前間で設定した5往復のバスです。新見市の高校や病院、商業施設まで直行し、運賃は100~600円で、高校生以下は半額。芸備線の定期券やきっぷがあると無料で利用可能です。高校生からも直通の利便性が評価されています。新見市内の需要は、バス輸送でまかなえるのも正直なところです。
2026年春、岡山県知事は、芸備線の協議について2027年3月末までに方針を示すのが妥当と発言しました。一方、広島県知事は「スケジュールありきとせず、丁寧に議論を進めることが必要」と発言し、上下分離方式や第三セクター化について否定しました。広島県が長年議論を避けてきたのに強気な発言です。





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