欧州次世代戦闘機計画が頓挫!→日本ら「GCAP」に影響は? “参加”匂わせるドイツで進行中の「独自戦略」とは
フランスなどと進めてきた次世代戦闘機の共同開発が中止となったドイツ。今後の動向が注目されるなか、カギを握るのが無人戦闘機(CCA)です。GCAPへの参加はあるのでしょうか。
無人戦闘機があるからGCAPへは……どっち?
ドイツに限らず各国で無人戦闘機の開発が盛んなのは、AIの搭載などで今後の性能向上が大きく期待できるためです。無人戦闘機がこの先に危険でハイレベルなミッションをこなせば、パイロットが乗った戦闘機は最新の第6世代機でなくてもよくなり、ドイツでは、次世代戦闘機との入れ替えが当初予定されていた「ユーロファイター」の延命にもなり得ます。さらに次世代戦闘機開発へ性急に取り組まなくてもよく、GCAPへの参加交渉へすぐに取りかかる必要もなくなります。
その一方、次世代戦闘機に代わるプロジェクトがなければドイツは航空機製造の技術の蓄積と維持を出来ず、自国の航空機産業の地盤沈下を招きかねません。無人戦闘機の開発・製造のみで国内産業が満たされればこの限りではないものの、有人戦闘機自体の開発も世界で潰えていない中、ドイツとして無人戦闘機「一択」は時期尚早かもしれず、この場合はGCAPへの参加を打診してくる可能性も拭えないでしょう。
加えて、GCAPもまだどの無人戦闘機を“随伴”させるか明らかにされていません。ドイツは培いつつある無人戦闘機の開発と運用力を武器に交渉を仕掛けてくるパターンも考えられるでしょう。
一方で、ドイツがGCAPへ参加を望んだ場合、日本とイギリス、イタリアがこれまでにつくった枠組みが変更される可能性もあり、そうなるとGCAPの開発そのものが遅れるリスクも存在します。日本は今後、「無人戦闘機」も含め、ドイツの動きを観察するべきなのは間違いないと筆者は考えています。
Writer: 相良静造(航空ジャーナリスト)
さがら せいぞう。航空月刊誌を中心に、軍民を問わず航空関係の執筆を続ける。著書に、航空自衛隊の戦闘機選定の歴史を追った「F-Xの真実」(秀和システム)がある。





コメント