二足歩行「支援」ロボ? トヨタの「ロボット」がヒト型でもネコ型でもないワケ
トヨタのロボットはクルマよりも歴史が古い?
トヨタの歴史は、豊田自動織機製作所(現・豊田自動織機)の自動車部門として、1933(昭和8)年9月に始まります。同社はもともと豊田佐吉氏が発明した「自動織機」を製造するための会社で、1926(大正15/昭和元)年に創業され、そして現在のトヨタグループの起源になりました。
「自動織機」とは「自動織布機」のことで、文字通り自動で布を織る機械のことです。トヨタにおいては、自動で一定の作業をこなす産業用ロボットの、まさに原点ともいえるものでしょう。そういう意味では、トヨタのロボット作りはクルマよりも先に始まっていた、といえるのかもしれません。
ちなみに1945(昭和20)年、豊田自動織機は、ピストンリング(エンジンなどの部品)を製造する東海精機重工業の全株式を同社オーナーより購入しますが、このオーナーというのがのちのホンダ創業者、本田宗一郎氏でした。同氏は翌1946(昭和21)年、この株の売却資金を元手に本田技術研究所を設立、1948(昭和23)年には同研究所を本田技研工業と改称し、現在に至ります。二足歩行ロボット「アシモ」と二足歩行支援ロボット「ウェルウォーク WW-1000」のあいだには、そうした古くからのゆかりもあるのです。
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