二足歩行「支援」ロボ? トヨタの「ロボット」がヒト型でもネコ型でもないワケ

トヨタが開発した最新ロボットは、二足歩行を「支援」するといいます。そうしたリハビリ用の「ロボット」がなぜ誕生したのか、原点は同社の歴史のなかにありました。

トヨタのロボットは二足歩行を「支援」する

 クルマメーカーのロボットといえば、ホンダの二足歩行ロボット「アシモ」が広く知られていますが、実はトヨタもロボット技術を大いに培ってきたメーカーです。

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トヨタは1980年代より、クルマの製造工程に産業用ロボットを導入している(画像:トヨタ)。

 2017年4月12日(水)、トヨタは脳卒中などにより足が麻痺した人のリハビリテーション支援を目的としたロボット「ウェルウォーク WW-1000」のレンタルを、2017年秋より開始すると発表しました。

「ウェルウォーク WW-1000」は「ロボット」と称されていますが、いわゆるヒト型やネコ型のそれとは大いに違う姿をしています。無論、二足歩行はせず、むしろ二足歩行を「支援」するためのロボットといいます。これは、いわゆる「産業用ロボット」の応用に位置づけられるもので、トヨタの「ロボット」はこの産業用ロボットの開発、およびクルマ作りを通し培われた技術をもとに開発されているという経緯があります。

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リハビリテーション支援ロボット「ウェルウォーク WW-1000」(画像:トヨタ)。

 なぜトヨタはロボットを作り始めたのでしょうか。

 そもそもの理由としては2011年3月9日、同社が目指すべき方向性として発表した「グローバルビジョン」に基づいた活動だそうです。

「トヨタは『笑顔のために。期待を越えて。』をグローバルビジョンとして掲げ、いいクルマづくりを通して、いいクルマ、いい社会に貢献することを目指しています」(トヨタ)

 これに向けた活動の一環として、同社が培ってきた技術を応用し、「人の活動をサポートし、ヒトと共生するパートナーロボットの開発をすすめています」(トヨタ)としています。

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