空自F-35A、最新ミサイルJSMは北朝鮮に有効? ステルスあり300km巡航、その実力は

航空自衛隊のF-35Aに導入を検討していると伝えられた最新空対地ミサイル「JSM」、緊張を増す北朝鮮対策と見られますが、実際のところどのようなミサイルで、どのような運用が見込まれるのでしょうか。

新しい空対地ミサイルは敵基地攻撃を想定したものか?

 2017年6月25日(日)に一部メディアが報じたところによると、政府は航空自衛隊の新鋭ステルス戦闘機F-35A「ライトニングII」に対して、空対地ミサイルの導入を検討しているとのことです。

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JSMはF-35Aの胴体ウェポンベイ内部に2発を携行可能。外部搭載の必要がないのでステルス性を損なうことがない(画像:レイセオン)。

 ここでいう「空対地ミサイル」とは、将来F-35Aにおける運用能力付加が予定されている「JSM(統合打撃ミサイル)」を指しており、JSMは現在のところノルウェーのコングスベルグ社およびアメリカのレイセオン社が開発中です。

 JSMはジェットエンジンを搭載することで約300kmの長射程を持ち、また高いステルス性を持つことによって迎撃されにくい特徴をもった巡航ミサイルであり、敵の地対空ミサイルの射程圏外から攻撃が可能であることを意味する「スタンドオフ・ウェポン」です。

 JSMの導入は、北朝鮮の弾道ミサイルに対する「敵基地攻撃能力」を想定したものと推測されますが、実際F-35AにJSMを搭載することでこれは可能になるのでしょうか。

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7件のコメント

  1. 事実上無効。目標捜索、探知、評定、経路設定、戦果評価全てが今の日本には欠落しているため。ついでに言えば300キロの射程(武器輸出制限による合法的な最大射程)ではいずれにせよ韓国かロシアか中国かの領空を侵犯しない限り有意義な目標は攻撃不能だし、また韓国や中国が日帝が侵略兵器を持った、だなんて因縁つけて国際法無視の陰湿な報復をするだけ。だったら無人偵察機や電子戦攻撃機を保有する方が先。

    • なんだ?・・その・・?難しくて分からんが経路とか空域か?真っ直ぐ行けんてことか?なら羽田と伊丹の空路が仮に空域解放されて最短距離で飛べたら場所にもよるけど搭乗までの手間を入れても新幹線と競えるんかな?

    • 難しすぎたので補則説明です。
      真っ直ぐ行ったら探知されやすいだけでなく、下手すれば撃墜されます。現在の地上攻撃巡航ミサイルの定石は、地面にへばりつく程度の超低空、更に探知されにくい地形を利用したり、防空レーダー基地や対空陣地を回避しての、場合によっては大迂回しての攻撃(極端な話、目標の南から発射して迂回を繰り返して目標の北から突入する、という事もあります)を行います。
      そのため、標的に関する詳細な地図や地形図が絶対に必要ですし、当たったのか外れたのか充分に破壊されたのか不十分なのかを判断する手段も必要なのですが・・・
      ちなみに、民間機の空域開放云々はまた別の話です。

    • 今度逆に記事を書いてもらいたいくらい凄い知識だ、川中島の合戦みたいに隙をついて突進すんのがプロだと思ってたよ!確かにこれからすりゃ政府容認のミサイル搭載の相手への牽制は難関だらけなわけだ、

  2. 山の中の地下やトンネルに隠すとは言っても、ある程度整備された道路じゃないと、発射台となる車両は走れないでしょう。日光のいろは坂のような曲がりくねった道路じゃ曲がれないからね。それに、人、燃料や補給等の関連車両の通過もある道路、電源設備、送電線、通信設備等も必ずあるハズ。軍事パレードからどこに帰ったかなどを偵察衛星等で監視していれば、ある程度は隠れ場所把握できるようになるんじゃないの?それと、暗号通信の解読とか。ミサイル本体は破壊できなくても、出入り口、付近の道路などを破壊して発射不能状態にするだけでも、とりあえずは合格だと思いますよ。

    • そうなると、最大の問題は直線距離、中高度でもたった300キロの射程。発見されにくいがその分空気抵抗の高い超低空を、発見されにくいように迂回しながら進めば実質的な攻撃距離はもっと短くなる(最低1割は短くなる)。そうなるとミサイル発射は

    • 先程、尻切れとなってしまいました。
      そうなると、最大の問題は直線距離、中高度でもたった300キロの射程。発見されにくいがその分空気抵抗の高い超低空を、発見されにくいように迂回しながら進めば実質的な攻撃距離はもっと短くなる(最低1割は短くなる)。そうなるとミサイル発射母機も目標に近寄らなければならず・・・だったらミサイルを探知するレーダーを妨害、攻撃する電子戦攻撃機が必要、道路がどの程度破壊されたのかをリアルタイムで確認できる無人偵察機も必要。それに軍事パレードには張りぼて参加させて本物はどこか別の場所にある、という事もありえるでしょう。