先駆者「ななつ星」、「日本三大車窓」を新たな武器に 戦国時代に存在感を示せるか?(写真27枚)
豪華寝台列車の先駆け「ななつ星」が3泊4日コースを初めて大幅変更、「日本三大車窓」を楽しめるように。JR東日本「四季島」もウリにする「日本三大車窓」、「瑞風」も登場のなか、JR九州は「戦国時代」をどう考えているのでしょうか。
現存するもうひとつの「日本三大車窓」へ
まもなく豪華寝台列車(クルーズトレイン)で、現存するすべての「日本三大車窓」を楽しめるようになります。
2013年10月に登場した、日本における豪華寝台列車の嚆矢(こうし)であるJR九州「ななつ星in九州」が2018年3月、「3泊4日コース」で運行以来初となる大幅なルート変更を実施。「日本三大車窓」のひとつ「矢岳越え」が組み込まれるのです。
「日本三大車窓」は、JR九州・肥薩線の熊本・宮崎県境付近にある「矢岳越え」と、長野盆地(善光寺平)を一望できるJR東日本・篠ノ井線の「姨捨」、そして北海道の「狩勝峠越え」です。
このうち「狩勝峠越え」はすでに廃線。「姨捨」は、姨捨駅に「夜景ラウンジ」を設けるなど、2017年5月に登場したJR東日本の豪華寝台列車「TRAIN SUITE 四季島(トランスイートしきしま)」が、立ち寄りポイントとして「日本三大車窓」を活用中。そうしたなか2018年3月から、現存するもうひとつの「日本三大車窓」を「ななつ星」が活用します。
「九州の鉄道の旅のメッカともいえる肥薩線、『日本三大車窓』の風景をご覧いただき、歴史も感じていただけたらと思います」(JR九州 青柳俊彦社長)
「ななつ星」は当初から肥薩線を経由していたものの通過が夜で、それが新「3泊4日コース」では朝の通過に。「矢岳越え」で、車窓に広がる霧島連山や桜島の大パノラマを楽しめるようになります。空気が澄んでいる朝の通過もポイントです。
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「矢岳越え」には、つづら折りの道路のようにジグザグに進み勾配を緩めて通る「スイッチバック」や、らせん階段のようにグルッと回り勾配を緩めて通る「ループ線」も存在。勾配に弱い鉄道にとって、山との戦いは工夫のしどころでした。その象徴である「スイッチバック」と「ループ線」の両方を通過する豪華寝台列車は「ななつ星」のみ。「鉄道の面白さ」を体験できるのも、「ななつ星」の魅力のひとつになるでしょう。
頑張れ
豪華クルーズトレインの戦国時代って、要は高齢富裕層からの金の奪い合いですよね。
庶民には関係ないんで、ありがたがる必要なし。
姨捨とか、自転車で登るほうが健康的ですよ。
ま、まあ・戦国って言えば戦国かな?
行く末は三本の矢ってことで
将来の事を考えると、動力の発展変更に容易に対応可能でないと厳しいかも。その点ななつ星は容易に対応可能だし(機関車だけ取り替えればよいから)、逆に四季島は発展性が少ない(発電機やら特別高圧回路やら変圧器やら燃料タンクやら、何から何まで詰め込みすぎで、改装費が割に合うかどうか)。瑞風はやや厳しいが、そのあたりの動力系の変更についてどの程度考えているのだろうか。