高速道路の除雪、完全無人化なるか 人工衛星「みちびき」活用の新システム試行、誤差数cmに?

NEXCO東日本が除雪作業の自動化に向け、準天頂衛星「みちびき」の信号を活用した除雪車の運転支援システムを試行します。将来的には完全自動化を目指すといいますが、どれほど現実味があるのでしょうか。

24時間体制の過酷な除雪作業、その実態とは

――導入にあたり、どのような課題があるのでしょうか?

 除雪作業は、刻々と変化する天候や路面状況に応じて24時間体制で求められ、常に高い注意力を必要とする過酷な作業が早朝深夜を問わず長時間に及びます。これら除雪車両の運転操作は熟練オペレーターによって行われていますが、生産年齢人口の減少に伴い世代交代が思うように進まず、熟練オペレーターの高齢化が顕在化しています。経験が少ないオペレーターが現地の状況を瞬時に判断し、繊細な操作が行えるようになるまで時間を要すことが課題となっています。

――除雪車両の操作は、どのような点が大変なのでしょうか?

 まず、一般車や道路構造物との接触を避け、雪を高速道路敷地外に飛ばすことなく、高速道路の車線から確実に雪を排除する必要があります。特に雪の多い地域では、ガードレールや縁石など道路脇の構造物は雪に埋もれて見えなくなってしまいますが、このような状況のなかでオペレーターは車両の運転に加え、ロータリー車では排雪シュート(雪を放出する機構)方向の微調整など、除雪トラックではスノープラウ(排雪板)の角度調整など、現地の状況にあわせて除排雪装置の操作も同時に行う必要があります。

――試行では具体的にどのようなことを試すのでしょうか?

 ロータリー除雪車を運転操作しながら、準天頂衛星からの信号の受信状況、運転支援システムで演算して算出した値と実際の位置との差、運転操作を最適化するためのガイダンスモニターの表示方法について確認を行います。

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NEXCO東日本が試行する準天頂衛星を活用した運転支援システムの概要。ロータリー除雪車に搭載される(画像:NEXCO東日本)。

――将来的に除雪作業はどのようになるのでしょうか?

 準天頂衛星を活用したシステムにより、GPSの位置測位と実際の位置との誤差が数cmになります。これによりオペレーターの負担が軽減され、熟練した技術がなくとも作業が可能になるうえ、運転手と助手の2名乗車で実施している除雪作業を運転手1名で実施することができます。また、吹雪など視界が確保できない状況でも除雪を行えるようになるでしょう。

 これらの効果に加え、今後さらに自動運転技術を取り込むことによって、完全自動化がより現実に近づくものと考えています。

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コメント

3件のコメント

  1. 滑走路の除雪車も無人運転になってほしい

    道交法が適用されないから交通事故を考えなくてもいい上に、

    超高層ビルが周囲の数キロメートルに無いからGPSなどの幾つもの衛星の電波を確実に捉えられる

    もっと台数を増やして除雪作業を短縮してほしい

  2. 神林長平『戦闘妖精・雪風』の「フェアリィ・冬」だね。

  3. まずは自衛隊の基地から?あるいは試験的に小規模空港から?それはそれとして、あとは鉄道の除雪の自動化は、厳しいかな。

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