F-15が目指したものとは 40年無敗のワケ、「面白味に欠ける」設計にアリ?

完璧すぎるF-15の泣き所とは?

 F-4は登場当時あまりに斬新すぎて挙動が神経質であるなど、高性能と引き換えに扱いの難しい飛行機でした。言ってみればF-15とはF-4を完全に再設計することで、とがりすぎた部分を滑らかにし、広い視界を与え、そしてレーダーやミサイルの操作をひとりでこなせるようコンピューターを搭載し、純粋な戦闘機としての完成度を高めた機種だと言えます。

 もちろんF-15は人間が作りだした機械である以上、欠陥は存在します。第一にエンジンへの吸気を制御する可動式エアインテーク(空気流入口)。これは旧来の思想ではマッハ2以上のスピードを出すために必要でしたが、その後速度競争の時代は終わりを告げ、実際F-15はマッハ1をほんの少し上回る程度の速度しか出さないため必要ありませんでした。また、この可動式エアインテークは飛行中のエンジン故障を引き起こす要因となりました。同じエンジンを搭載し固定式エアインテークのF-16にはほとんど発生していません。

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完璧すぎるF-15の弱点は、可動式エアインテークと細い脚(画像:アメリカ空軍)。

 さらに20トンという大型ダンプ並みの重量があるにもかかわらず、極めて貧弱すぎるその脚部はトラブルの元となり、2018年の現在に至るもたまに脚が折れるといった事故が発生するなど、解決を見ていません。

 F-15は1979(昭和54)年に初めて実戦投入されて以降、2018年現在までに100機以上の撃墜を記録しており、また地対空ミサイルなどをのぞいた空中戦における被撃墜記録は0、完璧な戦績を残しています。そしてこの実績こそが、奇をてらわず、あえて保守的な古い設計を持つF-15が、21世紀に入るまで30年にわたり世界最強と呼ばれ続けた理由だと言えるでしょう。

【了】

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コメント

7件のコメント

  1. 強すぎてファンから憎まれた現役時代の 北の湖 関みたいな話

  2. 空中戦以外の全てを捨て去ったはずが、余裕のありすぎるパワーと広すぎる主翼を生かして戦闘爆撃機となったのは、なんだか皮肉。ついでに、それだけの最強機でありながらフライ・バイ・ワイヤでないのも特徴(一部機体は除く)。ただ、最強なのは、ただでさえも激強なイスラエル空軍が使いこなしたからかもしれない。
    しかし、エンジン部品の問題がこれから尾を引いてくるかも。

  3. 小松基地で合ったF-15J同士のACM訓練中、サイドワインダーで撃墜されましたが何か?

    • ありましたありました。多分世界中のF-15にとっての黒歴史。

  4. F-15がその大馬力と高い搭載能力で戦闘爆撃機の派生型が開発されたのは、まぁ理解できるけど、F-15以上(?)に空中戦に拘り、「格闘戦以外を捨て去った」のがF-16だったはずが……今や何でもやるF-15以上の馬車馬(or小間使いor便利屋)と化してしまったのは皮肉というか何というか。

  5. F-15にしてもF-16系列機にしても今後を左右する問題が一つ。これは他のF-15がらみの記事で他の人も少しコメントていますが、よりにもよってエンジンの重要部品を作っていたアメリカのメーカーが、エンジン部品製作から撤退、唯一その部品をライセンス生産していた日本に供給を申し込んでいる、という現状。
    品質はアメリカ本国のお墨付きだが、供給は大丈夫なのか?国産機向けで済んでいた生産ラインで、諸外国向けF-15、F-16系統のエンジン部品の供給が本当に出来るのか?

  6. イーグルとファントムのプラモ作ってて気づいたが機首の垂れ下がり具合が似ていて、これがマクドネルの"血"だったのかと思った。
    それにしても、両機ともに箱にはボーイングの許諾が。
    分かっていても気分的には納得できないw