道路上の「静かに」看板のナゾ 見かけたらどうすればいい?

そもそも道路標識なの?

 首都高の「静かに」看板は、眠っている子どもと、月や星などの絵が描かれていますが、ほかの道路では場所によって図柄が微妙に異なり、様式は一定ではないようです。そもそもこれは「道路標識」なのでしょうか。国土交通省道路局に聞きました。

――「静かに」はそもそも道路標識なのでしょうか?

 道路標識について定めた標識令(道路標識、区画線及び道路標示に関する命令)には記載がなく、法定の道路標識ではありません。ただし、この法令の前身である1960(昭和35)年以前の旧「道路標識令」には、「指導標識」のひとつとして「静かに」がありました。

 旧道路標識令では道路標識の分類が「案内」「警戒」「禁止」「指示」「指導」の5つとされていましたが、現行法令の施行にあたり、これが「案内」「警戒」「規制」「指示」の4分類に組み替えられました。旧「指導」標識はその多くが規制標識、一部は指示標識に変更されています。しかし、このとき「静かに」は、「車馬通行区分」などとともに、ほかへ組み替えられることなく廃止されています。

――現在「静かに」はどのような場所に設置されているのでしょうか?

 道路管理者が必要に応じて設置しているもので、これといったルールはありません。暴走族対策のひとつとしているケースもあるようです。

※ ※ ※

 廃止された「静かに」の道路標識が、そもそもどのような場面を想定していたのかは、国土交通省道路局によると、いまとなっては同局にも警察にも資料が残っておらず不明だそうです。

 ちなみに、旧道路標識令の指導標識には、たとえば「速度制限」や「重量制限」、「警笛鳴らせ」などがありました。これらは現在、規制標識に分類されています。デザインも現在のものと異なり、白地を基調とした四角い縦長の長方形に、青で文字や図柄が描かれたものでした。道路標識の多くが現行のデザインに改められたのは、1963(昭和38)年のことです。

【了】

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コメント

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6件のコメント

  1. 廃止されてるといっても、だからって近隣対策からすれば無くして良いもんでも無さそうだし、というと、金の無駄遣いだから撤去しろって言われそうだし。扱いが難しい気もする。悪く言えば気休め?

  2. 「静かに」を外国人でも分かるピクトグラムにするとしたらどういう感じになるのかな?

    • 口の前に人指し指を立てた絵とか。
      そもそも全世界的なゼスチャーなのかどうか…

  3. >旧「指導標識」のひとつだった「静かに」標識のイメージ(乗りものニュース編集部作成)。
    縦型長方形の赤枠の中に「静」の字が書かれているやつかと思ったら・・・・

    • 青枠ですよ

  4. 旧制道路標識の静かには警笛禁止の意味だそうです。村越愛作氏の書籍より
    法令改正で原則警笛禁止になったため廃止のはず