銀色の鉄道車両、なぜ増えた? そのメリットと塗装離れの背景
「銀色」のメリットと見栄えを両立する秘策
銀色の車両が経済的であることは分かっていながらも、あえて車体全体を塗装している鉄道事業者も少なくありません。
たとえば関西の阪急電鉄は、開業以来の伝統色であるマルーンを会社のイメージカラーとして大事にしており、アルミの車両にもつやのあるマルーン塗装を施しています。このほか京阪電鉄、近鉄でも銀色の車両は1両もなく、アルミなどであっても車体に塗装を施しています。
関東でも京急電鉄が、新造車両としては11年3か月ぶりに、新1000形電車17次車に全面塗装を施しました。これまで、アルミ車両やステンレス車両の新1000形は赤や白のフィルムを貼った車両もありましたが、京急電鉄は「“京急らしさ”を取り戻すために、あえて全面塗装を復活させます」としており、同社が「赤い電車」を自社のブランドとして意識していることがうかがえます。
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一方、すでに車体の塗装設備を廃止していた東京メトロは、2012(平成24)年、銀座線の新型1000系電車を鮮やかな黄色でデビューさせました。塗装設備を復活させずに色付きの電車をどうやって登場させたのでしょう。
その答えは「カラーフィルム」です。アルミの車体全体をカラーフィルムでラッピングして塗装の代わりとしています。
この手法は技術の進歩により大面積のフィルムを作れるようになったために実現したもので、印刷しだいでは、塗装では工程的にできないようなデザインも可能です。
また、一部のステンレス車両は、前面のみを繊維強化プラスチック(FRP)や鋼鉄で造り、そこだけ塗装をすることで個性を出すことも行われています。ステンレスは曲げ加工や溶接が比較的難しいため、複雑な造形だったり、万一の事故で変形するなどの可能性があったりする前面部分は、FRPや鋼鉄で造った方が理に適うためです。
このように、数を増やしている銀色の鉄道車両も、いろいろ工夫を凝らしています。
【了】
あっれー?京急のアルミ車(当然初期の新1000系含め)って、確かきちんと塗装していたはずですけどねー。おっかしいなー。記憶違いなのかなー。
「近鉄でも銀色の車両は1両もなく」とありますが、近鉄にも3000系という銀色のステンレス車が在籍していた事がありました(2012年廃車)。京都地下鉄乗り入れ用の試作車としての要素が強く、後の乗り入れ開始時にはアルミ車の3200系が投入された為に4両のみにとどまりましたが、1978年の製造から30年強は運用されていた事になります。
東急沿線民なので、無塗装ステンレスが当たり前に感じて、アルミカーを塗装する考えが正直理解できない。
って言うと本気で怒る人がいるからなあw
銀色で、窓の下の青帯のみの新幹線N700A・・・何かダサい。って、これは極端ですね。でも、アルミ=無塗装だとすると、京急1500系鋼製車とアルミ車とでは印象自体が変わっていたかと。まあ、ステンレスカーの全面塗装に違和感を覚えるのは理解できますけど。
塗装しない利点はあるかもしれないが、近年はステンレスを止めてアルミに変えた東武やアルミ主体の東京メトロ、西武、阪急、京阪、近鉄などもあるから、塗装離れはどこまで真実か分からない(最もメトロ、西武、東武は全て塗装されていないが。)
ステンレスよりアルミの方が高速走行に向いているけどな。
細やかな工夫という漣が人々の幸せを示してくれそうね
銀色の阪急電鉄は似合わない。
やっぱ伝統のマルーンでしょう。
阪急ですら大阪市交堺筋線と相互直通運転始めてからずっと大阪市交の銀色無塗装車走ってますよね……。更にグループの神戸電鉄にも無塗装ステンレス車走らせてるし、グループにすら無塗装ステンレス車走らせてないおけいはん民とすると「株主が反対するカラー」って言い訳含めて「あぁ大人の事情なのね」と思います。
そう、大手私鉄及びグループ社路線で銀色無塗装車が走らないのはもはや京阪電車だけですな(近鉄は自社の無塗装ステンレス車廃車以降も乗り入れの阪神車や京都市交車、けいはんな線の大阪市交車が走ります)。
京王3000系(ステンプラカー)の言及がなかったのは言及がなかったのは寂しいです