銀色の鉄道車両、なぜ増えた? そのメリットと塗装離れの背景

銀色には大きなメリットがある

 塗装を省略できれば、検査日程を短縮できます。鉄道車両は乗客を運んで初めて利益を生むものですから、ステンレス車両の塗装省略は、鉄道事業者にとって大きなメリットなのです。

 また、鋼鉄の車両はさびることを見越して板を厚くしていますが、さびないのであれば板の厚みを減らしても問題ありません。板を薄くして軽量化すると、走行に要するエネルギーを減らせて経済的というわけです。

 アルミは鉄に比べて強度が低いため、ステンレスのように板を薄くすることは難しいのですが、鉄と比較すると比重は1/3ほどであるため、ステンレス以上に軽量化のメリットがあります。さびについてもステンレスと同程度には強くなっています。

 ただしアルミは空気と反応して表面が変色することがあるため、銀色に見えても透明の塗料で塗装している場合があります。

 鋼鉄に比べてメンテナンスが楽になり、さらに軽量化できるとなれば、経済性を重視する通勤電車が銀色になるのは必然というわけです。

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コメント

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9件のコメント

  1. あっれー?京急のアルミ車(当然初期の新1000系含め)って、確かきちんと塗装していたはずですけどねー。おっかしいなー。記憶違いなのかなー。

  2. 「近鉄でも銀色の車両は1両もなく」とありますが、近鉄にも3000系という銀色のステンレス車が在籍していた事がありました(2012年廃車)。京都地下鉄乗り入れ用の試作車としての要素が強く、後の乗り入れ開始時にはアルミ車の3200系が投入された為に4両のみにとどまりましたが、1978年の製造から30年強は運用されていた事になります。

  3. 東急沿線民なので、無塗装ステンレスが当たり前に感じて、アルミカーを塗装する考えが正直理解できない。
    って言うと本気で怒る人がいるからなあw

    • 銀色で、窓の下の青帯のみの新幹線N700A・・・何かダサい。って、これは極端ですね。でも、アルミ=無塗装だとすると、京急1500系鋼製車とアルミ車とでは印象自体が変わっていたかと。まあ、ステンレスカーの全面塗装に違和感を覚えるのは理解できますけど。

  4. 塗装しない利点はあるかもしれないが、近年はステンレスを止めてアルミに変えた東武やアルミ主体の東京メトロ、西武、阪急、京阪、近鉄などもあるから、塗装離れはどこまで真実か分からない(最もメトロ、西武、東武は全て塗装されていないが。)
    ステンレスよりアルミの方が高速走行に向いているけどな。

  5. 細やかな工夫という漣が人々の幸せを示してくれそうね

  6. 銀色の阪急電鉄は似合わない。
    やっぱ伝統のマルーンでしょう。

    • 阪急ですら大阪市交堺筋線と相互直通運転始めてからずっと大阪市交の銀色無塗装車走ってますよね……。更にグループの神戸電鉄にも無塗装ステンレス車走らせてるし、グループにすら無塗装ステンレス車走らせてないおけいはん民とすると「株主が反対するカラー」って言い訳含めて「あぁ大人の事情なのね」と思います。
      そう、大手私鉄及びグループ社路線で銀色無塗装車が走らないのはもはや京阪電車だけですな(近鉄は自社の無塗装ステンレス車廃車以降も乗り入れの阪神車や京都市交車、けいはんな線の大阪市交車が走ります)。

  7. 京王3000系(ステンプラカー)の言及がなかったのは言及がなかったのは寂しいです