日産「シルフィ」EV化の先は? 中国市場狙う日産、そこに見え隠れする死角とは

電動化する中国市場、「シルフィ」投入の背景

 一方、日産自動車は、そうした中国市場で大きな成長を狙っています。

 今年の2月に日産自動車は、中国における日産の合弁会社である東風汽車の中期計画を発表しました。それは、2022年までに年間販売台数を100万台以上増やすというものです。ちなみに現在の年間販売台数は150万台ほど。それをわずか5年で1.5倍以上にしようという、野心的な計画です。

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「北京モーターショー2018」会場にて、東風汽車の内田 誠総裁(2018年4月25日、鈴木ケンイチ撮影)。

 これを実現させるには、「電動化車両20%」に向けた大きな流れに乗るほかにありません。そのために日産は「リーフ」ではなく、一番中国で売れているクルマ「シルフィ」の電気自動車バージョンを用意したのです。

 もちろん日産自動車は、「シルフィ ゼロ・エミッション」だけで、課題がクリアできるとは考えていません。日産/インフィニティ/東風/ヴェヌーシア(中国における別ブランドで、エントリー的な存在)といった全ブランドで20以上の電動化モデルを投入。2018年と2019年だけでも6車種が登場すると発表されています。

 この春から東風汽車の総裁となった内田 誠氏も「変化の早い中国市場のニーズにあわせたクルマを、タイミングよく出したい」と言っています。

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コメント

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4件のコメント

  1. セドグロを葬り、サニーを捨てた時点で既にこの会社のアンテナは海外向けなのですが、名前だけは何故か海を往き来しているようですね
    過去のブルーバードシルフィーのように全く違う車でも販売店系列に配慮したかのような車もユーザー視線に立てない時点で完全な失敗作でしたし
    過去にはブルーバードにL20型や後に駆動方式をFFしてVG20型を搭載してSSSより高級に振ったブルーバードマキシマなんてのも発売してました。
    またeパワーにしてもプリウスとは違い発電専用エンジンからは完全に駆動系が切り離されてるシステムが電気系の故障に如何に対処するのか?
    またEVの普及に対する充電の為の発電のリスクとガソリン車が存続した場合の環境のバランスなどの対策も手放しではないとは思いますが?

  2. ところで、
    せっかくハイブリッドを作っていながらそれをプラグインにしないでいることのメリットって有るの?

  3. 現行シルフィがコンパクトセダンですか・・・
    もっとも簡単な方法ならリーフのシステムをシルフィのシャーシに合わせれば出来るシルフィのEV化より
    シルフィをコンパクトセダンと表現する方が驚いた。

  4. ゴーンになってから日産車はやめた