陸自の足「1/2tトラック」とは 「隊内で最もありふれた車両」はどんなクルマ?

自衛隊車両で初めてラジオ(無線にあらず)を搭載!

「パジェロ」こと1/2tトラックは、おもに指揮、連絡用に使用されたり、少人数の人員輸送や、車体に手を加えて対戦車火器を搭載したりして使用されています。最大6名が乗車可能ですが、3ドアのため中間の席に座るには前席を倒す必要があります。また、運転席の後ろの席を前に倒して、その場所に無線機を置く場合もあります。この場合は最大定員5名となります。が、一番後ろのスペースには荷物が置かれることが多いため、実質3名定員のような感じで運用されます。

 運転には普通免許と自衛隊内の資格が必要になります。ただし、特別な操縦方法は必要なく、いたって普通のクルマと同じ感覚で操縦することができます。

 シフトレバーのパネルには上から「P、R、N、D、2、L」と表示されていて、これは市販のAT車と変わりません。ちなみに「ジープ」はすべてMT車でした。シフトレバーの横には駆動輪を切り替えるトランスファー・レバーが装備されており、このレバーで2駆、4駆、4駆高速レンジ・デフロック、ニュートラル、4駆低速レンジ・デフロックと切り替えることができます。この装置のおかげで、不整地でも安定して通行することができます。

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観閲式にて、行進する新型「パジェロ」(矢作真弓撮影)。
警務隊仕様の「パジェロ」。手前が初期型で、奥は中期型(矢作真弓撮影)。
対戦車用「パジェロ」。中距離多目的誘導弾の登場で退役を待つことに(矢作真弓撮影)。

 そして、自衛隊車両としては初めてAM/FMラジオが搭載されました。これは情報収集が目的で、「パジェロ」が採用される1年前に発生した阪神淡路大震災がきっかけになったとの説もあります。従来の自衛隊車両には、ラジオといえば軍用無線機でした。そのため、普通のラジオの登場は隊員たちに非常に歓迎されたのです。ただし、訓練中はAM/FMラジオを切って、無機質な軍用無線のラジオをずっと使用しています。

 軍用無線といえば長いアンテナが取り付けられるのですが、「パジェロ」にも例外なく取り付けられます。実はこの長いアンテナが、運転手にとってはやっかいな存在になる時があるのです。「パジェロ」は車体が小さいため、うっそうとした林のなかにも入っていくことがあるのですが、そうすると長いアンテナが木の枝に引っかかって折れてしまう場合があります。昔の無線機アンテナは柔軟性があって、少しくらい引っかかっても大丈夫でしたが、2018年現在使用されている広帯域多目的無線機のアンテナは硬く太いため、いままでのように林の奥深くまで入っていくことができなくなってしまいました。それでも、強引に突っ込んでいってアンテナが引っかかったかどうかなど分からない装甲車と比較すると、アンテナ破損率は少ないそうです。

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コメント

5件のコメント

  1. 配信停止依頼

  2. デビュー時には73式小型トラック(新)という制式名でいろいろ突っ込まれたのも思い出w
    ドアの裏にライフルラックがあって、64式か89式を1梃ずつ置けるはず。

  3. これ市販して!デフロックはセンターデフか?ATも4ATか?
    シンプル最高!市販パジェロや日産でも過去にテラノと言う車にオーバーフェンダーを用いない標準モデルがあったけど実は悪路の走破性はこちらが上かも?
    またパートタイム4WDではあったものの日産で海外(スペイン?)生産のミストラルと言うのがありましたが、これがまたテラノと同じTD27型ディーゼルを搭載するも味付けの異なる車で、こちらも個人的には自衛隊御用達でもいいかな?と思っちゃうくらいです。

    • ガセと言われており、実際そうではと思いますが、一時映画等の製作会社へなら売ってもらえるというウワサが。
      友人と休眠法人買い取って映像製作会社の体裁だけ整えて陸時パジェロ購入、すぐさま計画倒産。
      パジェロは債権者の俺たちが差押え( ゚Д゚)ウマー
      という与太話を。
      まあ、絶対売ってもらえないと思いますw

  4. 自衛隊のジープといったら正月の箱根駅伝の昔の伴走車として使われていた時のイメージが未だにあるな。