道路補修工事に革命? 首都高、橋の塗装工事足場を段ボール箱でまかなう新工法とは(写真13枚)

首都高速道路が、道路橋の塗装工事を大きく変えるという新工法を開発しました。従来、塗り替え工事では大掛かりな足場を組んで粉塵などを防止する必要がありましたが、これを段ボール箱ひとつでまかない、局所的な塗り替えを可能にするものです。

「本当に段ボールでブラストできるの?」

 今回のデモンストレーションでは、株式会社特殊高所技術(福岡市博多区)の作業員ふたりによる「特殊高所技術」で施工が行われました。まず補修箇所に段ボール箱を当て、テープで固定。なお、段ボール箱には作業穴やブラストホースを通す穴、施工状況を確認する窓などが設けられています。

 次に、箱のなかにブラストホースを通し、ブラストを行います。首都高速道路の永田さんによると「本当に段ボールでブラストできるの」と驚かれたそうですが、段ボールから粉塵などが噴出することはありませんでした。なお、箱の下には粉塵などを受けるために大きな袋が取り付けられており、作業終了後にその袋をそのまま産業廃棄物として出すことが可能だそうです。

 ブラスト終了後は箱を取り外し、施工面の周りにテープで養生をして、上向きに塗っても液が垂れない刷毛で塗料を塗ります。なお、箱はタテ50cm×ヨコ50cm(高さ47cm)で、施工面の面積は0.25平方メートル。その面積の施工に必要な量の塗料をあらかじめビニールパックして用意しておくことで、塗装の厚みムラなどもなく、施工品質も高められるといいます。

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段ボール箱を施工面に当ててブラストを行う(2018年6月13日、中島洋平撮影)。
錆がきれいに除去された施工面。
「スポットリフレ工法」で使用する段ボール箱。

 およそ1時間弱で作業は終了。永田さんによると、施工面積が0.25平方メートルに限られることもあり、状況によっては従来どおり足場を組んで広範囲に塗り替えを行ったほうがよい場合もありますが、粉塵を直接吸引する環境にないことから、作業員の安全性を確保するうえでも有効だといいます。

「インフラの維持管理・更新の必要性が高まる一方で、生産人口の減少は大きな課題です。これまで20人でやっていたことを10人でするにはどうしたらいいか、いままでの施工方法ではダメなんです」(首都高速道路 永田さん)

 なお、本工法は首都高速道路や一般財団法人土木研究センター、極東メタリコン工業(兵庫県宝塚市)、株式会社特殊高所作業ら5者が、お互いの得意分野を活かす形で共同開発したそうです。

【了】

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