光の反射が命取り、自衛隊のクルマどう対処? 車体に施される様々な工夫とは

土のう袋やペットボトル、ガムテープなども活用

 演習場の入り口付近で遮光のための作業をする隊員たち。その手には土のう袋や切って黒く塗られたペットボトル、そしてガムテープなどが握られていました。

 クルマのサイドミラーには土嚢袋をかぶせ、ウインカーなどのライト部分は切って平面にしたペットボトルでカバーしたり、布を取り付けたりしていきます。なかには、ボンネットを覆うくらいの大きな布を貼り付けるクルマもありました。

Large 180628 ref 02
布やガムテープで遮光された「パジェロ」こと1/2tトラック(画像:陸上自衛隊)。

 陸上自衛隊は敵の侵攻を阻止する際、国内の戦闘が行われそうな重要な場所に防御陣地を構築します。防御陣地を構えているときは、クルマは木の陰や、土盛りの裏に隠されます。それでも、敵は様々な方向からこちらの様子をうかがってきます。クルマは陣地内でも小移動を繰り返すので、クルマの反射しそうな部位には覆いを掛けて遮光しておく必要があるのです。そうしないと、クルマの窓ガラスに反射した光が敵の方向に向いてしまい、こちらの位置が敵に見つかるかもしれません。

 敵の侵攻速度を遅くしたり、敵の勢力を減らすことに成功したりして、戦闘を有利に進めることができると判断されれば、陸上自衛隊は敵を殲滅するために防御から攻撃に転じます。

この記事の画像をもっと見る(7枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

2件のコメント

  1. 迷彩にこだわる軍隊は防戦型と言われる。
    自衛隊は国是のためにそうだし、第二次大戦末期のドイツ戦車が複雑な迷彩となったのを見るとうなずける。

  2. ブレーキランプもすべて動作しないように出来ますが後続車両にだけは見えるようにした
    豆粒のような尾灯が付いてますね。
    上空に居る敵機から見えないようにと言う意味もあります。
    さすがにそこは撮影してないか。