東京メトロ東西線、なぜ混むのか? 混雑率199%で1位 改善への「あの手この手」とは

いまでは混雑率ワーストランキングの「常連」になってしまった、東京メトロ東西線。「ある制約」から混雑の大幅な緩和は難しい状況ですが、東京メトロはさまざまな策を打ち出して、混雑の緩和を目指しています。

改善のカギは「増設」「ワイド」「時差」

 東京メトロも東西線の現状について、無策というわけではありません。少しでも混雑を緩和しようと、あの手この手でさまざまな対策を打ち出しています。

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東西線の駅で設置工事が進むホームドア。ワイドドア車に対応している(2017年9月、草町義和撮影)。

 たとえば、門前仲町駅では朝ラッシュ時の混雑が激しい中野方面ホームの幅を拡大。これによりホームの混雑を緩和し、乗り降りの時間の短縮を図っています。

 南砂町駅では、ホームと線路を増設する工事が進行中。2022年度には完成の予定で、同じ方向の列車がホーム両側で交互に発着することが可能になります。たとえば、先に走っている列車が南砂町駅に遅れて到着したとしても、後続列車は線路の途中で停車することなく同駅の増設されたホームに入ることができ、遅れの拡大防止になるのです。

 列車については、ドアの幅を広げた車両(ワイドドア車)の導入が進みました。ドアが広いと大勢の人が一度に乗り降りでき、遅れの拡大を防ぐことができます。現在設置が進むホームドアも、ワイドドア車に対応したタイプが採用されました。列車の遅れが減れば、運転できる列車の本数も増えますし、結果的には混雑の緩和になるといえるでしょう。

 ソフト面では、10年ほど前から時差通勤の促進キャンペーンが行われています。これは事前に参加登録を行ったICカード定期券やICカード乗車券を使用。ラッシュが始まる前の早朝に東西線の指定された区間に乗ると、商品券などに交換できるポイント(メダル)がもらえます。

 ちなみに、国交省が今回発表した混雑率データはピーク1時間だけでなく。ピーク前後(ピークサイド)の混雑率も含まれています。それによると、東西線のピークサイド混雑率は、ピーク前の6時50分~7時50分が157%。ピーク後の8時50分~9時50分は130%で、ピーク時より40~60%も低くなっています。ピーク時に乗車している人は、できるだけピークサイドに通勤するようにすれば、ある程度は通勤が楽になるでしょう。

 東京メトロが打ち出しているさまざまな対策によって、激しい混雑がどこまで緩和されるのか、今後の推移が注目されます。

【了】

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コメント

7件のコメント

  1. 根本的な改善案は、地下鉄8号線の建設になります

  2. 8号線が建設されても、根本的な解決策にはならないでしょうね。

  3. りんかい線をJRに変えてJR台場線にした上でJRと同じ運賃にして京葉線⇄埼京線を直通させれば良いかと思います。

    新木場内や大井町での乗り換えは乗り換え専用改札でやれば良いし、東京モノレールもJRと共通運賃をやれば良いだけ。

  4. 京葉線を改良しても、「東西線の混雑緩和」という観点からは

    ほとんど役立たないでしょうね。

  5. ここに挙げられているような小手先の対策だけでは無理でしょうね…

  6. ひとつ間違いがある

    ワイドドアは何の役にも立たない上椅子が少ないだけの欠陥電車

  7. 有楽町線が当初の計画のように

    千葉県内に延伸して

    妙典の車庫から東西線に繋がると

    かなり分散できると思うけど

    荒川渡るのは無理そう

    それなら豊洲から南砂町に短絡線で

    茅場町~大手町乗り換えの吸収

    平日朝のみに使うから単線で十分

    市ヶ谷と池袋などで収容して

    ラッシュ後に回送して戻し

    替わりに東陽町始発の設定で

    中野までの本数は確保

    新木場工場の連絡線にも使える