新しい日英関係構築へ、英揚陸艦「アルビオン」来日で艦内公開 どんなフネ?(写真40枚)

バラエティに富む搭載装備

 艦内見学では、艦橋(ブリッジ)から始まり、マストや搭載武装、飛行甲板、そしてウェルドックに至るまで案内してもらえました。個人的に興味を引いたのは、近年の不正規戦の影響でしょう、海賊や自爆攻撃を加えようと近付く不審船などに対処できるように全ての火器が光学照準可能なようになっていた点です。大型の20mm機関砲や7.62mmミニガンにはダットサイト(照準器の一種)が装備され、従来、艦の前後に搭載していた対空用のゴールキーパー30mmガトリング砲は、対水上目標にも射撃できる20mmバルカン砲Block1Bに換装されていました。また輸送揚陸艦として諸外国に寄港することが多いため、専用の礼砲が左右に備えられていたのも面白かったです。

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BvS.10「ヴァイキング」水陸両用装甲車(2018年8月7日、月刊PANZER編集部撮影)。

 イギリス海兵隊の装備としては岸壁に鎮座していたBvS.10「ヴァイキング」水陸両用装甲車の他にも、「ジャッカル」装輪装甲車、そして各種支援用に無装甲のBv.206水陸両用車や「ピンツガウアー」、「ランドローバー」なども搭載されていました。また砂浜などでスタックした車両の回収や、深くビーチング(海岸に乗り上げること)してしまったために離岸できなくなった揚陸艇を砂浜側から押して海に戻すための専用車両としてBARVと呼ばれる海浜専用回収車が搭載されていたのが印象的でした。同車は「Hippo(カバ)」という愛称を持ち、ドイツ製のレオパルト1A5戦車をベースに製作されているのが特徴です。

 本来であれば翌8月8日(水)まで晴海ふ頭にいる予定でしたが、あいにく台風が接近していたことから、その影響を避けるためにスケジュールを繰り上げて7日(火)中に出港していきました。

 とはいえ「アルビオン」は、北東アジアの安全と安定に寄与するために今後もしばらくは西太平洋近海で行動を続ける模様です。

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20mm機関砲。光学照準用のダットサイトが装備されている(2018年8月7日、月刊PANZER編集部撮影)。
舷側のダビットに吊るされた状態のLCVP-Mk.5上陸用舟艇。1隻で30~35人の兵員を揚陸可能(2018年8月7日、月刊PANZER編集部撮影)。
「Hippo(カバ)」ことBARV海浜専用回収車(2018年8月7日、月刊PANZER編集部撮影)。

 昨年(2017年)8月31日に、イギリスのメイ首相が初めて来日し、安全保障協力に関する日英共同宣言が出されてから1年を迎えようとしています。また今年4月の陸上自衛隊水陸機動団の発足式には、イギリス海軍の武官も来賓として招待されていました。

 すでにフランスはミストラル級揚陸艦が佐世保に寄港し、陸自のヘリが離着艦訓練を行うなどしており、自衛隊が米海兵隊のみならず英仏とも共同訓練を行おうとしている姿に、時代の変化をヒシヒシと感じ取れるのではないでしょうか。

【了】

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