ローカル線「BRT転換」のメリットとデメリット 新展開は「自動運転」の導入か

メリットはスピード! デメリットもスピード?

 3点目は柔軟性の高さです。専用道を走るのはバスですから、当然ながら一般道にも直通可能。途中だけ専用道を出て一般道に乗り入れ、専用道から外れた病院などに立ち寄るなどして利便性を高めることもできます。また、一般道が渋滞する区間だけ専用道を整備してバスの遅れを防ぎ、遅延がほとんど発生しない区間は一般道を走るようにすれば、専用道の整備費を抑えつつ鉄道のように定時運行することも不可能ではありません。

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気仙沼線BRTは鉄道時代に比べて運行本数が大幅に増えたが所要時間は長くなった(2013年9月、草町義和撮影)。

 しかし、BRTもメリットばかりではありません。というより、BRTのメリットはデメリットにもなるのです。

 たとえばスピードですが、通常のバスに比べれば所要時間を短くできるものの、鉄道との比較では必ずしもそうではありません。気仙沼線の柳津~気仙沼間は、震災前の列車が1時間20~30分程度(快速「南三陸」は50分台)だったのに対し、現在のBRTは約2時間と大幅に長くなりました。列車の最高速度は85km/hでしたが、専用道は道路法規の制約もあり、60km/hくらいまでしか出せないのです。しかも一部の区間で一般道を走行するため、所要時間はどうしても長くなります。

 また、一般道と専用道を直通すれば、一般道を走る区間で渋滞に巻き込まれる可能性も高くなります。これでは定時運行しやすいというBRTのメリットが生かせません。路線によって周辺の道路事情が異なるため一概にはいえませんが、過疎地であっても慢性的に渋滞する道路は各地にあり、決して無視できない問題です。

 さらに、近年はバスの運転手不足が深刻化しています。車両の購入費などが鉄道より安いとはいえ、運転手がいなければ運行本数を増やすことはできません。通常のバスが抱えている問題は、BRTでも問題になる場合があるのです。

 これ以外にも、BRTにはメリットとデメリットが多数あります。実際にBRTの導入を検討する場合、メリットを可能な限り生かし、デメリットを極力抑えるための施策もあわせて考える必要があるでしょう。

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コメント

5件のコメント

  1. そう言う時代に入ったからなあ。
    特に旅客会社とかは導入するメリットあるかもね。
    人手不足も有るけど、仕方ない。鉄道もバスも同じ交通手段なのは認める以外無い。

    自動化の懸念もあるが、どうせ技術は進歩するんだからそれに合わせればいいだけ。

  2. 「鉄道と比べて所要時間が長くなった」と書いてあるけど、停留所の増設や既存の駅から離れた公共施設(病院など)に寄ってからまた専用区間に戻るルートになっている(沿線住民にとって利便性が高くなっている)のであれば単純に比較するのはおかしいと思う。ましてや始発から終点まで乗り通す定期利用者が一体何人いるのか。

  3. 制限速度を60キロに抑えなきゃいけないのは確かに悔しいな。一般車の通らない区間では規制緩和の途が無いのか国会を巻き込んで議論を盛んにして欲しい。

  4. BRTに転換されても、鉄道と通し料金、同じ条件で運行していただけたらそれで良い。

  5. (列車)1日12本→概ね1時間に1本
    (BRT)1日34本→概ね1時間に2本
    待ち時間が30分減った。

    全線通しで1時間20分(列車)→2時間(BRT)
    40分ぐらい遅くなった。 半分まで乗るなら20分遅くなった。

    ざっくりと考えると
    全線通しで乗ると10分遅くなった。 半分まで乗るなら10分早くなった。

    うーん 微妙な所です。