飛行機黎明期、急伸の影にカメラと大砲あり 技術的スタートダッシュができた理由

ライト兄弟の初飛行から十数年で、飛行機は急激な進化を遂げました。背景には第一次世界大戦がありますが、終結まで4年あまり、その初期と末期では大きく姿を変えました。もちろん、担った役割が大きく関係しています。

偵察機を追っ払え!

 味方の様子を「盗み撮り」するような敵偵察機ほど面倒なものはありません。そこで敵の偵察機を追い払おうと、武器を積んだ戦闘機という機種が生まれてくるのです。そうなると味方偵察機を守るため、こちらも戦闘機を繰り出します。こうして戦闘機同士の空中戦というものが起こるようになり、敵の戦闘機を排除し偵察機が活動できるようになると、「『制空権』を取った」と表現するようになります。第一次大戦の空中戦は「空の騎士道」が生きた戦闘機同士の一騎打ちのように後世でいわれますが、実際の空中戦の目的は敵偵察機を追い払うことで、敵戦闘機と「一騎打ち」をすることではなかったのです。

 戦闘機というものの、最初は非力な飛行機に重い機関銃は載せられず、レンガを投げつけたり、ピストルを撃ち合ったりした「のんびり」な戦いでしたが、飛行機はどんどん改良されて、機関銃は標準装備となり空中戦も熾烈になっていきます。

Large 20180926 01
第一次世界大戦末期に登場した、ドイツ軍のユンカースD.I。機体も含め全て金属製の戦闘機。

 こうして「制空権」争いのため戦闘機は急速に進歩します。1914年頃の飛行機のエンジンは100馬力にも満たず、重量も1t以下でしたが、末期の1917(大正6)年にはもう機体から全て金属製で200馬力という強力な機種も登場します。たった3年で大変な進歩です。

 その後も「制空権」は戦争の勝敗を左右する大切な要素となり、戦闘機の進歩は目を見張るばかりです。最新の戦闘機はもはやライト兄弟の飛行機とは「どうしてこうなった」というぐらい異次元の乗り物です。この飛行技術の進歩はまさにスタートダッシュから始まったといえるでしょうが、その影にはカメラと大砲という、一見全く関係なさそうなものが絡んでいたのです。

【了】

この記事の画像をもっと見る(4枚)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス