副社長が語るF-2後継問題 ボーイングが描く未来の「日本の空」

そして気になるF-2後継機、ボーイングはどう出る?

 2018年12月に予定されている次期防衛大綱と中期防衛力整備計画の発表の直前に開催された今回の「国際航空宇宙展」では、防衛装備庁から航空自衛隊のF-2戦闘機を後継する戦闘機について情報提供を求められた海外企業が、これに関する何らかの展示を行なうのではないかとの観測もなされていました。

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会見を行なったボーイング防衛 宇宙 セキュリティ部門のトミー・ダナヒュー国際セールス担当副社長(竹内 修撮影)。

 防衛装備庁から情報提供を求められたと報じられている、ボーイング、ロッキード・マーチン、BAEシステムズの3社とも、結局のところ今回はF-2後継機に関する展示を行ないませんでした。しかし、ボーイングは会期中の29日(木)に、ダナヒュー副社長が複数のメディアとジャーナリストに対して、防衛 宇宙 セキュリティ部門全般に関する会見を行なっており、そこでボーイングのF-2後継機に関する考えを聞くことができました。

 F-2後継機で、日本主導による新型機の国際共同開発という手法が採用された場合、ボーイングは競合他社に対して何が強みとなるのか、という筆者の質問に対してダナヒュー氏は、同社はF-15戦闘機やCH-47輸送ヘリコプターのライセンス生産などを通じて、日本企業との良好な関係を築いていることと、F-22とアメリカ空軍のATF(先進戦術戦闘機)の座を争った「YF-23」の開発で大きな役割を果たし、現在もF-15やF/A-18E/F「スーパーホーネット」戦闘機の改良などで、戦闘機の開発経験を蓄積し続けていること、さらに戦闘機に限らずあらゆる航空機や兵器の開発で最も困難な、個別に研究開発された技術を統合する「システムインテグレーション」を得意としていることの、3点が強みであると述べています。

 日本は、機体に使用する複合材料などの要素技術では高い水準にあり、またF-15のライセンス生産などで生産技術も蓄積していますが、戦後、航空産業がいったん白紙となってのち、新戦闘機の開発経験はロッキード・マーチンと共同開発したF-2を含めても2例しかなく、システムインテグレーションの経験は不足しています。F-2後継機の方向性はまだ定まっていませんが、仮に日本主導でF-2後継機を国際共同開発する手法が採用された場合、システムインテグレーションを得意とするボーイングは、F-2後継機の共同開発における強力なパートナーとなると筆者は思います。

【了】

テーマ特集「【ミリタリー】国産戦闘機F-2、いま直面する後継機問題」へ

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