新幹線は「こだま」がおもしろい! 各停タイプならではの楽しみや利点とは(写真13枚)

新幹線は目的地へ早く移動するときに役立ちますが、「こだま」のような各駅停車タイプの列車は「昭和の汽車旅」気分を味わえる魅力がたっぷりです。そのポイントを3つ紹介します。

「昭和の汽車旅」気分を新幹線で

 日本の鉄道技術の象徴である新幹線。この年末年始に利用する、もしくはした人も多いことでしょう。北海道から九州まで路線網が充実し、近年は実在の新幹線車両をモチーフにしたロボットアニメも人気。新幹線に対する注目度は高まっています。

Large 181225 kodama 01

拡大画像

東海道新幹線の「こだま」もN700系への置き換えが進みつつあるが、700系の大きな窓は魅力(2016年4月、栗原 景撮影)。

 スピードや技術が注目されがちな新幹線ですが、実は「昭和の汽車旅」気分を味わえる路線であることをご存じですか。おすすめは、なんといっても「こだま」「つばめ」「なすの」「たにがわ」のような各駅停車タイプ。「のぞみ」などの速達タイプよりも時間がかかり、本数も少ないなどあまり注目されない存在ですが、国鉄時代から続く鉄道旅の魅力をたっぷり備えています。その知られざるポイントを3つ、紹介しましょう。

だいたい空いている

 ひとつ目は、いつも空いていること。「こだま」タイプの乗客は、速達タイプの列車から乗り継ぐ人や、短距離の利用者が多いのですが、座席数はたいてい余裕があります。張り詰めた雰囲気のビジネス客は少なく、自由席では気に入った座席でのんびりと過ごせるでしょう。始発駅を10時から16時ごろに出発する列車は特に空いていて狙い目です。

 東海道新幹線だと、座席は、日中なら日差しが入らず富士山が見えるE席(2列席)側、夜間や雨天時は、通路が遠くより落ち着けるA席(3列席)側が良いでしょう。東北新幹線や北陸新幹線は、日本百名山に数えられる山々が次々と現れるE席(2列席)側がおすすめです。

Large 181225 kodama 02 Large 181225 kodama 03 Large 181225 kodama 04

拡大画像

拡大画像

拡大画像

「こだま」は朝夕の通勤ラッシュ時間帯を除くとどの列車も空いている。山陽新幹線500系(2016年4月 、栗原 景撮影)。
東海道新幹線は冬、車窓風景が特に美しい(2016年1月、栗原 景撮影)。
東京駅東海道新幹線中央改札内の売店では、生ビールを持ち帰りできる(2018年11月、栗原 景撮影)。

 最近の「のぞみ」「はやぶさ」などは、混雑しているときには食事をするのもはばかられることがありますが、「こだま」タイプならそんなことはありません。グループ旅行なら、座席を向かい合わせにして駅弁や持参した料理を味わうことができるでしょう。東京駅や新横浜駅などでは、改札内の売店で生ビールも売っているので、それを持ち込んで乾杯もできます。

 ただし、東海道新幹線は注意が必要です。東海道新幹線の「こだま」普通車指定席は、例外的にいつも混雑しているのです。これは、JR東海とJR西日本のネット予約である「エクスプレス予約」で、自由席と指定席の料金が同額に設定されており、あえて自由席を選ばない限り指定席が選択されるためと思われます。ほぼ満席のうえ、短い区間で次々と乗客が入れ替わり、落ち着きません。自由席の方が圧倒的におすすめです。

この記事の画像をもっと見る(13枚)

テーマ特集「【新幹線特集】最新の新幹線事情から運賃・料金、ネット予約、快適移動の乗車術まで徹底紹介」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

5件のコメント

  1. 相変わらず利用者からのこだまは返ってこない会社だけど

    • 山田くん、工場長さんに二枚持ってきて!!

  2. 東海道区間でこだま指定席が混雑するのはEX予約云々ではなく単に普通車指定席が3両しかない(しかもうち1両は先頭車)からでは?
    ただでさえ少ない設定席数でぷらっとこだまなどの旅行商品にも割り当てるから混むのは当然かと。

    • そういえば、なぜ16号車は指定席に変更されたのだろう?

  3. ぷらっとこだまは改札口が指定されているので、チョイとばかし不便。