日本初「エレベーター付きバス」登場 高速バスのバリアフリー対応、理想形はあるのか(写真13枚)
最適解は「2階建てバス」?
――一般的な車両と比べて、値段はどれほど違うのでしょうか?
エレベーター付きでおよそ700万円、リフト付きで500万円プラスといったところです。たとえば、縁石上ではない低い乗降場では、エレベーター付きだとスロープ板の傾斜が急になるため、リフトのほうがよい場合もあります。それぞれ一長一短ありますので、投入路線に応じ適性を考慮しながら増備していきます。
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一方、バリアフリーに対応するため、2階建てバスの新型を投入したのが京成バス。東京駅に近い鍜治橋駐車場と成田空港を結ぶ「有楽町シャトル」で、2018年3月から運行しています。
2階建てバスならば、乗降口にスロープ板を渡して車いすを乗せ、1階客室内に固定すればOK。京成バスによると、乗降時間は3分程度で済むとのこと。エレベーター付きやリフト付きが車いす1台のみ対応のところ、2階建てバスは2台まで乗せることができるといいます。
しかし東京空港交通では、2階建てバスの導入は難しいそうです。
「当社のリムジンバスは、駅前やバスターミナルだけでなく、都内の主要ホテルにも乗り入れます。背が高い2階建て車両は、ホテル内に入れないケースがあります」(東京空港交通)
2階建てだと構造的に荷物スペースを十分に確保できないほか、健常者が利用する2階席は、一般的な高速バスと比べて天井が低くなります。
「健常者は二階、車イスは一階」的な書き方は、ちょっと差別感がある。できるだけ同じ様に扱うべきだが、リフト/エレベーターの5分はもちょっと縮まらないないか? あるいはノンステップ高速バス(トランクが課題だが)は造れないものか?