「都会のローカル線」南海汐見橋線に乗ってみた 「幻の関空連絡鉄道」の将来は(写真89枚)

関西大手私鉄の南海電鉄が運営する汐見橋線は、大阪市の中心部に乗り入れているにも関わらず利用者が少ない「都会のローカル線」として知られています。なぜ利用者が少ないのでしょうか。

レトロな駅舎と古びた木製ベンチ

 大阪の繁華街、難波から南海電鉄の電車で6分ほどの岸里玉出駅(大阪市西成区)。南海の線路はここで高野山方面に延びる南海高野線と、和歌山市や関西空港方面に向かう南海本線に分かれます。

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南海汐見橋線を走る2両編成の短い電車(2018年11月24日、草町義和撮影)。

 しかしこの駅に乗り入れている路線は、これだけではありません。南海本線ホームの北側から難波のほうを眺めると、短いホームが離れ小島のようにポツンと置かれているのが見えます。しばらくすると、2両編成の短い電車が入ってきました。通称「汐見橋線」の電車です。

 汐見橋線は、岸里玉出駅から大阪の中心部に戻るようにして北上し、南海の難波駅から西へ約1.5km離れた汐見橋駅(大阪市浪速区)までを結ぶ路線です。2018年11月24日(土)の夕方、岸里玉出駅から汐見橋行きの電車に乗ってみました。

 車内の客は、わずか6人。全員がスマートフォンやコンパクトカメラを手に持ち車内や車窓を撮影しており、旅行者の雰囲気を漂わせています。この列車に限っていえば、日常的に汐見橋線を利用している沿線住民は乗っていないようです。

 ひとつ先の西天下茶屋駅で下車したのは、記者(草町義和:鉄道ライター)ひとりだけ。ホームにあるベンチは木製の古びたもので、駅舎もレトロな雰囲気が漂うデザインになっています。その一方で改札口には自動改札機が並び、「新旧同居」のアンバランスが印象的でした。

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レトロな雰囲気が漂う西天下茶屋駅。

 ただ、駅舎の窓口はシャッターで閉鎖されていて、駅員はもちろんいません。次の電車がやってくる直前まで客はひとりもやって来ず、少し寂しい気分になりました。

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コメント

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1件のコメント

  1. 阪神なんば線の桜川駅、思い切り汐見橋交差点にあるというのに、どうして駅名を「桜川」にしたんだろうか。。。南海の汐見橋駅がなくなるのを見越して千日前線の駅名と同一にした方が賢明と判断したのだろうか。