このままじゃゴーストタウン 高齢化進む東急沿線の住宅地、オンデマンドバスが変えるか
もうひとつの実証実験「パーソナルモビリティ」とは
美しが丘地区における「郊外型MaaS」実証実験ではオンデマンドバスのほか、「パーソナルモビリティ」の実証実験も2月20日(水)から1か月間行われます。
これは、2人乗りの超小型電気自動車、ホンダ「MC-β」を予約に応じて貸し出すというもの。2017年に実施された住民アンケートでは、「自動車と自転車の中間タイプの移動手段が欲しい」という声があったことなどから、起伏の多い美しが丘地区における「ラストワンマイル・モビリティ」(目的地までの『最後の1マイル』を補完する乗りもの)として、その可能性を検証するとしています。
オンデマンドバスが主に高齢者の利用を想定しているのに対し、こちらは「自宅や目的地までのちょっとした足」として幅広い世代の利用を想定しているとのこと。実験は応募した14人の参加者を対象に行われますが、年齢の内訳は20代から70代までと幅広く、ほとんどが会社員。「子供の送り迎えに利用したい」といった声もあるそうです。
運転は普通自動車免許で可能。ハンドルやアクセル、ブレーキなどの操作は自動車と同様です。ホンダによると、家庭用の100V電源で6~7時間(200V電源ならばその半分)充電すれば60~70km走行でき、速度も最大で60~70km/h出るとのこと。
「MC-β」は国土交通省が「超小型モビリティ」の普及を目指すにあたり、車両区分などの制度整備を目的とした実験のため開発されたもので、これまでに熊本県やさいたま市などで実証実験が行われてきました。急な坂が多い美しが丘地区でも、十分走行できるパワーがあるそうですが、これまでの実験は比較的平坦な場所だったため「いままでで最も過酷な実験環境しれません」(ホンダ)といいます。
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