モノレールと新交通システム、なぜ大きく広がらない? その特徴とジレンマ

鉄のレールの上を鉄の車輪で走る従来の鉄道は、摩擦が少なく小さな力で動かせるのがメリット。しかしモノレールや新交通システムの多くは、コンクリート上をゴムタイヤで走ります。どのような経緯で生まれてきたのでしょうか。

普及が期待されたモノレール、しかし…

 そこで注目を集めたのがモノレールです。鉄のレールと鉄輪で走行するモノレールは古くから存在しましたが、1950年代に入ってコンクリート製の桁の上をゴムタイヤで走る新しいコンセプトの「アルヴェーグ式」モノレールが開発されました。

 ゴムタイヤは鉄輪ほど重い物を支えられず、摩擦も大きいためエネルギー効率は悪いですが、急勾配を走行可能、加減速が得意、騒音も少ないなど、都市上空を縫うように走るモノレールには大きなメリットがいくつもありました。通常の高架線よりも格段に細い桁は景観や日照への影響も小さく、建設も容易であることから、モノレールへの期待は一気に高まりました。

 アルヴェーグ式モノレールは、1959(昭和34)年にカリフォルニアのディズニーランドに初の実用路線を開業すると、万博の会場アクセス路線や、初の本格的営業路線となった東京モノレールなど実績を積みました。他のメーカーも独自のモノレールを開発して参入するなど、本格的なモノレール時代が到来するかと思われました。

 しかし、結果的にモノレールは当初期待されたほどには普及しませんでした。現在、日本で営業中のモノレールは、2019年11月からの休止を表明している上野動物園モノレールを含めてようやく10に届く程度です(それでも世界的に見れば日本は「モノレール大国」)。

 普及が進まなかった要因はいくつかありますが、最大の理由としては、期待されたほど建設費が安くなかったという点が挙げられます。鉄のレールと鉄輪を使う一般的な鉄道(普通鉄道)は長い歴史を持ち、動力(蒸気、ディーゼル、電気……)や軌間(線路の幅)に違いはあっても基本的なメカニズムは一緒です。しかしモノレールは実用化されてから歴史が浅く、技術的に成熟しておらず、また各社が特許を保有する規格が乱立したため、価格競争が起きにくかったのです。

 こうした状況をふまえて、旧運輸省(現在の国土交通省)は1967(昭和42)年に跨座式モノレールの標準規格として、アルヴェーグ式を改良した「日本跨座式」を定めました。1980年代以降に開業した日本のモノレールは、ほとんどが日本跨座式を採用しています。

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コメント

3件のコメント

  1. こうしたクラスの需要は、案外762mmゲージの鉄道が最前の解答なのではないか、という気がする。

  2. これにしないと補助金が出なかったからね。当時はLRTなんて概念なかったし。

  3. 新交通システムや跨座式モノレールは雪に弱い。

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