京葉道路の一部、最高速度20km/h引き上げ 過去に引き下げられた区間、なぜいま?
昔も最高80km/hだった!?
千葉県警交通規制課によると、最高速度の「引き上げ」は、県内の高速道路や有料道路では初めてとのこと。しかし実は、千葉県内における京葉道路の最高速度60km/h区間は、かつて最高80km/hでした。
というのも、1970年代に沿道地域から騒音に対する苦情が寄せられ、60km/hに引き下げられたのだそうです。今回、京葉市川IC~船橋料金所間で引き上げの実施に至ったのは、高さ8mに及ぶ遮音壁の設置がほぼ完了し、騒音の影響が低減されていることも理由のひとつだといいます。
しかし、ほかの区間は遮音壁の整備も十分ではなく、道路構造や騒音の問題、渋滞の状況などから、引き上げの判断には至ってはいないそうです。
今後、ほかの区間でも最高速度の引き上げはあるのでしょうか。千葉県警交通規制課は、「状況の変化を見ながら、道路管理者と協議のうえで見直しを進めます」と話します。
NEXCO東日本によると、京葉道路では特に船橋料金所より東の千葉市側、船橋料金所~武石IC間の上り線で、朝夕の通勤時間帯を中心に慢性的な渋滞が発生。このため同区間では現在、IC前後の加速・減速車線を延長したり、それらをつないだりして車線を増やす工事(付加車線の整備)が行われています。
こうした車線の増設による渋滞対策は、すでに穴川IC~貝塚IC間の下り線でも行われており、2016年に整備が完了した同区間では、渋滞発生回数が約8割、渋滞時間が約7割減少したそうです。
千葉県警交通規制課によると、「付加車線などの対策により、船橋料金所から東側の区間でも渋滞も緩和されてきています」とのこと。今回の区間以外でも将来、最高速度の引き上げが実施されるかもしれません。
【了】
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