高速バス「大都市間路線」が「ドル箱」になるまで 東京~大阪・名古屋・仙台 遅れた開拓

首都圏~京阪神間、あるいは首都圏~仙台間といった高速バスの「大都市間路線」では多数の業者が競合し、サービスや価格の面でしのぎを削っています。しかし、その市場は近年になって開発が進んだものでした。

「安さ」だけで選ばない市場環境をつくるには

 そして現在は、リピーターを囲い込むため、「ブランド化」の手法も採られるようになりました。たとえばウィラーは、印象的なピンクのカラーリングで車両を統一し、自社で使えるポイントサービスを充実させ「指名買い」を増やしています。「VIPライナー」を運行する平成エンタープライズは、逆に外部の共通ポイントプログラムに加入し、幅広く顧客を誘い込む戦略を選びました。

 このような新興勢力を迎え撃つ西日本ジェイアールバスも、女性アイドルを「アンバサダー」に起用し、伝統ある路線愛称「ドリーム号」を「ブランド」に昇華させる試みに取り組んでいます。

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古くから東京~仙台線を運行した東北急行バスは現在、東京~大阪線や東京~岡山線も運行している(2019年3月、中島洋平撮影)。

 それでも、「とにかく安い便を選ぶ」という価格志向の乗客も少なくありません。需要が落ち込む平日に運賃を下げて乗車率を確保するという手法は間違いではありませんが、過度な値下げ合戦となるようでは、「レベニュー・マネジメント」とは呼べません。各事業者が安全性を含む品質の向上に取り組むと同時に、OTAなどサイト運営会社は、その取り組みを「可視化」して、乗客が品質と価格のバランスを見極めて予約する、という市場環境を作り上げることが重要です。

 成長開始が遅かったぶん、ウェブマーケティングやレベニュー・マネジメントといった手法を取り入れやすかったのが大都市間路線です。このノウハウが今後、高速バスの主流である地方向け路線にも展開されていくことが期待されます。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. やはり国鉄バスは美しいな、今のような灰色認可に便乗した運行とは違い明確に枠組みを分けて一定の厳しい規準は設けていたし、車にしても専用車と言うか?市販車では御目にかかれない水平対向12気筒とか、都心の町工場でも専用部品の製造に携わった工場もあったのではないかな?

    しかし都心間のバスの開拓が容易でなかった話は意外だったな

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