なぜ島に駐屯地を作るの? 奄美、宮古、石垣…進む陸自の南西諸島配備 その現状と意義

地上の守りの要である陸上自衛隊が、鹿児島から沖縄にかけての南西諸島へ部隊の配備を進めています。広大なエリアに散らばる島々ゆえ、敵の侵攻に即応するための備えであることはもちろんですが、そこにはそれ以上の意義も含まれています。

南西諸島に陸上自衛隊を配備する意義とは

 有事が発生した場合には、こうした平素から島々に配備される部隊に加えて、日本各地から増援部隊が派遣され島の防衛にあたります。特に、長崎県の相浦駐屯地を拠点とする「日本版海兵隊」こと水陸機動団や、戦車より軽量な機動戦闘車などを配備することで、部隊の身軽さを向上させた各即応機動連隊は、おそらくそのほかの部隊に先駆けて現地に到着するでしょう。

Large 20190410 01 Large 20190410 02 Large 20190410 03
     
中距離多目的誘導弾はヘリ輸送も容易で、島しょ防衛には欠かせない(画像:陸上自衛隊)。
南西諸島に配備されると目される12式地対艦ミサイル(画像:陸上自衛隊)。
日米共同訓練「アイアンフィスト2019」に参加する水陸機動団(画像:アメリカ海兵隊)。

 それでは、このように南西諸島への部隊配備を行う意義とはいったい何でしょうか。それは、相手側が行動を起こした際の「コスト」を吊り上げることによる、抑止力の向上です。

 たとえば、自衛隊が一切配備されていない島を敵が占領しようと考えた場合、そのために必要な兵力の規模は少なくて済みます。しかし、自衛隊が配備されている島を占領しようと考えた場合には、当然ながらより多くの物資を準備し、装甲車両などの重たい装備や大量の兵力を動員する必要があり、またそれを運ぶための輸送機や輸送艦も用意しなければなりません。つまり、自衛隊が配備されていない島を占領する場合と比較して、準備と実施にかかる負担が非常に大きくなるわけです。また自衛隊は、いざとなれば日本各地から事前あるいは事後に増援部隊を派遣する態勢を整えつつあり、そうした部隊の存在も考えれば、相手方が準備しなければならない兵力や物資の量、そしてそれらを輸送するための負担は余計に吊り上げられるのです。

この記事の画像をもっと見る(6枚)

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 市民の通報で、説明が足りなかったと、宮古島の弾薬を撤去してしまう・・・

    侵攻前に、日本国内の市民を煽動して通報させれば、コストをかけずに戦力を落とせるって事で、大丈夫なのかな日本の防衛。

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  3. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号