空母化の海自「いずも」、東南アジアはどう見ている? シンガポールで一般公開の意義

海自ヘリ護衛艦「いずも」が、シンガポールで開催された防衛装備品の展示会で公開され、現地周辺各国の海軍との交流も実施しました。東南アジアの国々は、近い将来に事実上の空母となる「いずも」をどう見ているのでしょうか。

「いずも」は何しにシンガポールへ?

「いずも」の「IMDEX ASIA」への参加は、4月30日(火)から7月10日(水)までの予定で行なわれる「平成31年度インド太平洋派遣訓練」の一環として行なわれました。

Large 20190527 01
オーストラリア海軍の強襲揚陸艦「キャンベラ」。F-35Bの運用能力を備えている(竹内 修撮影)。

 この訓練で「いずも」は護衛艦「むらさめ」と共に、シンガポールのほかブルネイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムの5か国を訪問。5月19日(木)から22日(日)まではインド洋でアメリカ、オーストラリアの両海軍と、長期訓練のためインド太平洋に展開中の、フランス海軍の原子力空母「シャルル・ド・ゴール」を基幹とする部隊と共に共同訓練「ラ・ベルーズ」を行なっています。

 この4か国との共同訓練は、海洋の自由の原則を脅かしている中国に対するけん制が目的だと見られていますが、「いずも」は2017年6月にも、やはり中国をけん制すると見られる目的で、シンガポール近海を航行しています。

Large 20190527 02 Large 20190527 03 Large 20190527 04
     
「いずも」と共に「IMDEX ASIA」に参加した中国海軍の054A型ミサイル・フリゲート「湘潭」(竹内 修撮影)。
「いずも」と共に「平成31年度インド太平洋派遣訓練」へ参加中の護衛艦「むらさめ」(竹内 修撮影)。
日米仏豪共同訓練「ラ・ベルーズ」に参加したアメリカ海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ウィリアム・P・ローレンス」(竹内 修撮影)。

 中国は南シナ海にある南沙諸島の領有権を主張していますが、マレーシア、ベトナム、フィリピン、ブルネイも同様の主張をしており、南沙諸島の岩礁を埋め立てて軍事基地を建設している中国に対して神経を尖らせています。これらの国々は加盟するASEAN(東南アジア諸国連合)として、中国の“力による現状の変更”に対し非難声明を発表したいと考えていますが、中国との関係を重視するカンボジアやラオスといった国々は消極的な姿勢を示しており、全加盟国が共同歩調を取ることが原則の、ASEANとしての非難声明を出すことは難しいようです。

 そこで日本政府と海上自衛隊は「いずも」に、カンボジアやラオスを含むASEAN10か国の若手海軍士官を招待して、シンガポール近海を航行しながら艦内で情勢の認識や、国際法遵守の重要性に関する勉強会を開催。ASEAN諸国、さらには日本と認識を共通化することで、中国の力による現状の変更に対抗していこうとする意思を示したというわけです。

この記事の画像をもっと見る(7枚)

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 横須賀で一般に公開された時に観たけどね、空母じゃなかったんだね。

    カレーライスかライスカレーも分からん素人なもんでねw

    鰤とかハマチとか?一線超すと強くなる将棋の歩とでも申しましょうか?

    でも歩の無い将棋って負け将棋なんですよね?w

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  3. 都市に迫るロシア軍の「弾道ミサイル」が“空中で木っ端みじん”になる瞬間をウクライナ軍が公開 追尾から撃墜まで詳細に
  4. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  5. 旅客機の右エンジンに「侵入者」が直撃! 離陸直後に“炎が吹き出す”戦慄映像が公開される
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号