警察の「運転適性相談」件数増 免許返納の背中を押すか 運転の不安「まず相談を」
病気対策から高齢者対策へ、拡大した役割
――若者でも相談できるのでしょうか?
可能です。てんかんなどの病気は年齢にあまり関係なく、本人が担当医に勧められるなどして来られる場合もあります。
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鳥取県警が窓口を開設し、本格的に運転適性相談を開始したのは2007(平成19)年のこと。もともとは病気や障害を抱えた人向けの運転適性相談という側面が強かったそうですが、近年は、高齢者による事故を防止する観点から、より広く、手軽に相談できる体制を整えてきたといいます。
「2011(平成23)年に栃木県鹿沼市や、翌年に京都の祇園で相次いで起こったてんかんの運転者による死傷事故を背景に、2014(平成26)年、このような『一定の病気』対策を柱とする改正道交法が施行されました。さらに、2017年3月には高齢運転者対策を柱とした改正道交法が施行されたこともあり、相談件数が増加の一途をたどっていると考えられます」(鳥取県警運転免許課)
運転適性相談は、免許の自主返納をためらう高齢者の背中を押す役割も大きいといいます。鳥取県警運転免許課は、「最も多いのは、ドライバーご本人が身体能力の衰えを自覚できないケースです。そうした方にスクリーニング検査などを行い、ご家族にも理解を深めていただき、納得して返納いただくためにも、相談が重要です」と話します。
そろそろ免許制度の適性も・・・