暫定2車線区間のワイヤーロープ効果アリ 対向車線への飛び出し激減 新たな課題も
高速道路で対面通行となる暫定2車線区間で、対向車線への飛び出しを防止するワイヤーロープの設置が進んでいます。正面衝突などの重大事故防止に確かな効果をあげていますが、ロープへの接触事故そのものは少なくありません。
「飛び出し防止効果」高し
高速道路などで対面通行となる暫定2車線(片側1車線)区間において、上下線のあいだに安全対策として設置されたワイヤーロープが、重大事故の防止に効果をあげています。
こうした暫定2車線区間では従来、上下線のあいだにはラバーポールが連続して立つのみで、対向車線へ飛び出すことによる重大事故が相次いでいました。それを防止するため、国土交通省は2017年から順次、ワイヤーロープの設置を進めており、2019年4月1日現在で全国22路線、約180kmへ設置を完了しています。
これら区間では、設置以前の2016年に対向車線への飛び出し事故が71件発生していたのが、設置後は4件(2017年度1件、2018年度3件)へ減少、死亡事故は同7件がゼロになりました。
飛び出しに発展した4件はいずれも大型車によるもので、衝突のエネルギーが大きく、ワイヤーロープで捕捉しきれなかったものと国土交通省は推測しています。ワイヤーロープへの接触事故は551件(2017年度238件、2018年度313件)発生していますが、上の4件以外ではワイヤーロープが車両を補足して対向車線への飛び出しを抑えており、「高い飛び出し防止効果を発揮している」とのことです。
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