東京オリンピック道路「環七」、オリンピックであまり役に立たなかったナゾ

前回、1964(昭和39)年の「東京オリンピック」に合わせ整備が進んだ環七通り。しかし実際には、オリンピック会場へ行くためこの道を使う人はほとんどいませんでした。ではなぜ、環七がオリンピックを機に整備されたのでしょうか。

オリンピックに役立ったか不明だが、オリンピックが環七開通に役立った

 環七の計画は昭和戦前からあり、大田区の一部では戦前に一部開通していました。ですがその後、用地買収難などで、なかなか進捗しないものでした。

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1964年10月5日に撮影された代々木選手村のスナップ(画像:東京都)。

 選手村が都心の代々木へと変更になった時点で、南北の移動がなくなり環七のオリンピックでの重要性は低くなりましたが、工事は計画どおり進められ、羽田空港から北区北部まで、環七の西半分の区間はオリンピックまでに開通します。「オリンピックを成功させよう」という合い言葉のもと、困難な用地買収を進展させ、機に乗じて完成させてしまった形です。

 環七(西半分)は、前回の「東京オリンピック」で実際に役に立ったかどうかは大いに疑問なのですが、オリンピックが環七開通の役に立つことになりました。

【了】

【写真】1964年10月「東京オリンピック」の様子

Writer:

フリーライター。地形散歩ライター。実業之日本社で旅行ガイドシリーズの編集長などを経てフリーに。散歩、鉄道、インバウンド、自然災害などのテーマで主に執筆。著書に『関東大震災と鉄道』(ちくま文庫)、『地形で解ける!東京の街の秘密50』(実業之日本社)、『外国人が見た日本 「誤解」と「再発見」の観光150年史』(中公新書)』ほか多数。

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