旧ソ連の秘密兵器「ロケット戦車」を知っているか?「未来の戦車」として誕生するが…

狭い車内 複雑な機構 もちろん難航 その果てに…?

 オブイェークト775には戦車砲が装備されているように見えますが、これは火薬の圧力で弾薬を発射する火砲ではなく、対戦車ミサイル「ルービン」のランチャーです。口径は125mmで、ロケット推進式榴弾「ブル」も発射できました。「ルービン」の最大射程は4kmとされています。

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「オブイェークト775」の断面図。真んなかに円形弾倉がある。

 乗員は砲塔内にしか入れる余地がなく、2名とされました。車長は操縦手を兼ね砲塔の右側に位置しましたが、座席は砲塔の動きに連動せず、常に一定方向を向くような仕組みになっていました。装填手は居ないので、7発収納できる回転式弾倉の自動装填装置を備え、車体前部の弾庫から弾倉に弾を送り、これが上下して弾を装填するという構造を備えます。7発まで連続発射でき、弾倉を撃ち尽くすと砲塔は正面を向いてまた弾庫から1発ずつ弾倉に補充されますが、この間の射撃はできなくなります。

 こうした複雑な機構を前述のような異形の車体に詰め込もうとした開発は、予想どおり難航します。対戦車ミサイル「ルービン」は取り扱いが難しくて精度もいまひとつ、独特の自動装填装置や砲塔の構造は複雑で不具合が多発、極端に薄っぺらな車体に押し込められたエンジンや変速機は不調で調整も難しいなど、技術的課題が解決できません。しかも実用試験で、車体が低すぎて視察能力が悪いと指摘されるようでは、根本的にコンセプトが間違っていたのではないかと突っ込みたくなります。結局この未来戦車は実用化のめどが立たず、開発は放棄されました。

【写真】低い 薄い 平べったい! 「オブイェークト775」と人間の比較 ほか

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