悩む戦車 密閉度高いと射撃排煙で乗員酸欠 低いとNBC防護ダメ どうすれば…

戦車は防御力を確保するために開閉できる部分が最低限に抑えられ、空気がこもりやすいものです。砲弾を火薬で飛ばすため、かつては酸欠も大きな問題に。現代にいたるまでのその対策の変遷には、背景となる時代も透けて見えます。

防御力強化と居住性は反比例

 戦車を表現する言葉のひとつに「鋼鉄の棺桶」というものがあります。確かに戦車は装甲板で覆われた箱形構造で、中に入ると視界は狭く、明かりがないと昼間でも車内は薄暗いものです。

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第2次世界大戦初期に使用されたIII号戦車。赤丸で囲ったのが側面ハッチ。青丸が換気口(2018年6月、柘植優介撮影)。

 戦車の中が暗いのは、窓がほとんどなく、ハッチが少ないからです。なぜこのような構造なのかといえば、窓やハッチが多ければ、そこが防御上の弱点となるからです。

 戦車の密閉性が向上したのは、第2次世界大戦が始まってからでした。対戦車ライフルや対戦車砲などに耐えられるよう、防御力が次々と強化されていったことで、戦争勃発当初は利便性の面から設けられていた各種ハッチが、車体側面や砲塔側面のものは防御上の弱点となるため塞がれ廃止されていきました。

 こうして、開閉可能な個所が車体上面や砲塔上面など必要最低限に抑えられ、現代につながる戦車の構造となりました。

 しかし今度は別の問題が起きるようになりました。密閉性が高まったことで戦車や機関銃を射撃した際の排煙が、戦車内部にこもるようになったのです。

【写真】主砲換装してベンチレーターと排煙機の両方を備えた中国の59式戦車

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