大型車の車輪脱落事故 過去最悪に迫る勢い 冬に多発 なぜほぼ「左後輪」なのか?
原因は「整備不良」に尽きる?
国土交通省自動車局は、冬タイヤへの交換が特定の時期に集中し、慌てて交換するケースが多いのがおもな理由と見ています。その多くはホイールを固定するボルト、ナットの締め付け不良や、タイヤ交換後の「増し締め」(50kmから100km走行後、緩みを確認し再度ナットを締めること)が行われていないことなどによるもので、不適切な交換作業や保守管理の不備に起因するといいます。
加えて、新たにわかった「車齢4年から6年の車両で脱落が多い」という事実については、現在調査中としつつ、特に積雪地域の車両でボルトやホイール、ハブの錆が進行し、その確認や交換が不十分なままタイヤ交換が行われている可能性が考えられるそうです。
また、脱落車輪のほとんどが「左後輪」ということについては、やはり2018年度の発表から引き続き調査中としつつ、次のような原因が推定されるといいます。
・右折時の遠心力により、積み荷の荷重が左の車輪に大きく働く。
・左折時は左後輪がほとんど回転しない状態で旋回するため、回転方向に対して垂直にタイヤがよじれるように力が働く。
・道路は中心部が高くなっていることが多く、車両が左(路肩側)に傾き、左輪により大きな荷重がかかる。
・後輪に対して前輪の異常は、ハンドルの振動などによりドライバーが気づきやすい。
トラックやバス、タイヤや機械工具などの業界団体からなる「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る連絡会」では、2018年度の事故傾向を踏まえた「緊急対策」を取りまとめ、大型車ユーザーなどに対して周知を図っています。また今後、より実態に即した啓発方法や点検整備方法などを検討するワーキンググループを設置するそうです。
【了】
これね、排ガスの新長期規制を期にタブルタイヤの締め付けに袋ナットを使わなくなったことが原因だと思うけどね。
各々の軸重を考えたら互いのホイールを背中合わせに1つのナットで締めるなんて無理なんだよね
タイヤは回転するので事に軸重負担の大きなトラックは逆ネジが必要だし
特に低床4軸車は後ろの2軸のタイヤは2軸共に駆動輪になるので締め付け穴を増やしても袋ナットの安全性には敵わないだろね
ここの記事では何かと整備ミスのような人災を詠ってるけど、どちらかと言ったら設計上の保安規準に検査規準を診誤った国やメーカーの人災なのではないかな?
>脱落車輪のほとんどが「左後輪」ということについては、やはり2018年度の発表から引き続き調査中としつつ、次のような原因
・右折時の遠心力により、積み荷の荷重が左の車輪に大きく働く。
・左折時は左後輪がほとんど回転しない状態で旋回するため、回転方向に対して垂直にタイヤがよじれるように力が働く。
なるほど。クルマの動きそのものに原因があるのだから、整備ではなく設計で対処すべき問題である、と。
本来は二階建てバスの後ろ2軸のように一番後ろの軸にハンドル操作に連携した操舵機構(乗用車なら4WS)を装備したいところですよね
ところが操舵装置を用いる軸をダブルタイヤとした場合には安定傾斜角度の規定を満たすトレッドの確保の問題と何より軸重許容が狭められる可能性があるので対処しにくい事情からタイヤが捩れるような負担は避けられないのが日本のトラックシャシの現状なんですね。
因みにパンクした状態なら右左折でホイルからタイヤが外れるような負担がかかっているわけですね
二階建てバスのように最後軸をシングルタイヤにすれば多少は違うと思いますが?今度は軸重許容の次にタイヤの許容限度を割り込む事態が発生してしまうわけなんですよ
同じ後輪2軸トラックでも2軸共に駆動輪であるものや最後軸をフリーに駆動しない通称引きずり軸と呼ばれるトラックでは各々負担も違ってくるのですが問題なのは双方でタイヤホイールの固定方法が同じと言う辺りが自分は危険だと思っています。
勿論、2軸駆動には各々の軸の回転差を吸収するセンターデフの役割をするべべルギヤが装備されているのですが右左折でタイヤにかかる負担に対しては無力ですね
単体車では20年前はシャシの許容が全体で20tが最大で今は緩和措置を含んでで22t~25tまで
そのくせ足周りは総輪エアサスで増トンに対処するも他は基本捩りの負荷には鈍感だし、歴代車への緩和が先走りして新型車の保安規準の見直しなんて無いに等しいからね
トーシロの考えですが、車輌左側通行の日本で左後輪の脱落が見られるなら、車輌右側通行のアメリカなどでは右後輪の脱落が発生しているのか、興味がある。
だと思う。
原付バイクだと前タイアの右側が片減りするので。
交差点の通過速度の差異の影響かと。