ベンツ「ウニモグ」なぜそう多機能なの?WW2敗戦国ドイツゆえのクルマ 装甲車に草刈り

高級乗用車の代名詞ともいえるメルセデス・ベンツが、そのイメージとかけ離れたゴツくパワフルな特殊車両を販売しています。その用途は軍用からトンネルの壁掃除まで実に様々で、どこかで1度くらいは目にしているかもしれません。

メルセデス・ベンツのブランドを掲げる由来は?

「ウニモグ」のメーカーであるダイムラーは、メルセデス・ベンツのブランドで高級乗用車の開発と製造も手がけています。メルセデス・ベンツという押しも押されもせぬ世界的なブランドを持つダイムラーが「ウニモグ」のような特殊車両を開発した背景には、日本と同様、第2次世界大戦で敗戦国となったドイツの国情があります。

「ウニモグ」の開発が開始されたのは、第2次世界大戦が終結して間もない1945(昭和20)年秋のことですが、当時ドイツを占領していたアメリカをはじめとする連合国は、ドイツが再び軍事大国となることを恐れて、ドイツの重工業を徹底的に破壊し農業国として再生させようとしており、自動車の新規開発と生産に対しても厳しい制限を設けていました。

 そうしたなか、ダイムラーの前身であるダイムラー・ベンツは、農業用のトラクターという大義名分で、連合軍から「ウニモグ」の開発と製造の許可を得ることに成功します。しかし、高いオフロードの走行能力と、様々な仕事に対応できる能力が無ければ、農業用トラクターという大義名分が崩れてしまうため、「ウニモグ」は一般的なトラックとはかけ離れた車両になったというわけです。

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ウニモグのシャシーを流用して開発された装甲車「ディンゴ」(画像:クラウス・マッファイ・ヴェクマン)。

 高いオフロード走行性能と多用途性能を兼ね備えた「ウニモグ」は軍用車両としても適しており、西ドイツ軍(当時)を皮切りに多くの国の軍や治安維持組織などに採用され、日本でも航空自衛隊が「山林多目的車」という名称で導入しています。

 またドイツのクラウス・マッファイ・ヴェクマンが開発した「ディンゴ」など、「ウニモグ」のシャシーに装甲化された車体を組み合わせた装甲車も、多数開発されています。

【写真】鉄道線路を走行できる「ウニモグ」の軌陸車仕様

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