高速バス業界のジレンマ 多い若年利用者 高いコンビニ決済割合 柔軟な予約実現の壁に

老舗高速バス事業者では「当日現金払い」OK 背景に鉄道との競合

 そもそも、このように運賃の支払い方法が路線の種類により異なるのは、高速バスの成長の歴史がかかわっています。

 大手私鉄系やJR系など古くから高速バスを運行している事業者では、予約制であっても、乗車当日にバスターミナルの窓口や車内での支払いを認めている路線もあります。これは、高速バスと競合する特急列車へ対抗するためです。国鉄時代から特急列車のきっぷは全国の駅で購入できるのに対し、高速バスは、事業者ごとに窓口がバラバラです。そのハンデを克服するため、多くの事業者が電話予約サービスを導入し、乗車当日の現金払いを可としました。このような柔軟さによって、1980年代に高速バスは急成長したのです。

 ただ長距離の夜行路線については、その多くで発券期限が設定され、事前の支払いが原則でした。当初は旅行会社での支払いが中心でしたが、これを24時間対応するため、コンビニ決済やクレジットカード決済が普及しました。

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昼行の短距離路線では、先着順に乗車し、車内で運賃を支払う方式が主流(2017年11月、成定竜一撮影)。

 一方、片道2時間から4時間程度、かつ30分間隔など高頻度で運行される昼行路線では、リピーターが多く、なるべく気軽に乗車したいというニーズが昔から主流です。競合する特急列車の多くには自由席が設けられているほか、指定席を取っておいて乗り遅れても、当日中であれば後の便の自由席に乗車できます。その柔軟さに対抗するため、ほとんどの路線で「事前に予約を受けるが、支払いは当日」「発車時刻までに支払いがなければ自動的にキャンセル」というルールを採用しました。

 そのため、これら昼行路線では、たとえば復路で「遅めの便を予約しておき、用件が早く終われば早い便に変更して帰宅」という使い方が定着しています。発車時刻直前でも柔軟に便を変更できること、また、予約した便に万が一乗り遅れても経済的負担が小さいことが、鉄道の自由席と競合するうえで必須だったといえます。

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コメント

1件のコメント

  1. コンビニ決済は、いつか廃止になるでしょう。
    スマホで完結するスタイルに移行していくかと感じます。
    ただ、後払いでコンビニで支払いをするのは残りますね。
    一部の事業者では、順次切り替えを進めています。
    当日乗車の窓口は残るものと感じます。