首都高C1 日本橋区間地下化後のルート 「地下別線案」具体化へ 晴海線延伸も視野

事業期間は10年から15年だそうです。

Large 200310 nihombashi 01

拡大画像

地下別線案の整備効果(国土交通省の画像を加工)。

 国土交通省は2020年3月10日(火)、首都高日本橋区間の地下化にともなうC1都心環状線における大型車交通の環状機能確保策について、中間とりまとめを行ったと発表しました。

 日本橋の上空を通過する首都高C1の神田橋JCT~江戸橋JCT間は、老朽化にともなう大規模更新を機に地下化されることが決まっています。これにより、大型車が同区間を通れず、C1の環状線としての機能を確保できなくなることから、現時点で大型車が通れないKK線(東京高速道路)の構造を強化し「八重洲線とKK線とで大型車の通行を可能にする案」と、「八重洲線とC1の京橋付近とをつなぐ地下の別線を整備する案」とが、関係者のあいだで比較検討されてきました。

 今回の取りまとめでは、後者の地下別線案の具体化に向けて、引き続き関係機関との調整を進めることを確認したといいます。その理由として、KK線の構造強化は直下のテナントや銀座地区の賑わいへの影響が大きく、合意形成が困難なこと、地下別線は八重洲線からC1までを最短ルートでつなぎ、かつC1で計画されている築地川区間(京橋付近~汐留付近)の大規模更新事業とも連携が可能なことなどを挙げます。

 また将来、湾岸線から晴海方面へ伸びる10号晴海線が延伸し、築地付近でC1に接続することで、さらなる交通分散が期待できるとしています。KK線を活用した案の場合、築地付近を避けるルートになるため、晴海線との接続が図れないそうです。ただしこの晴海線の延伸は昔から計画は存在するものの、事業は進展していません。

 なお、地下別線の整備期間は10年から15年とされています。これが開通した場合、KK線はその役割をほぼ失うことから、地元である東京都中央区はKK線を緑道化するという案も打ち出しています。また今回、関係者からは、C1築地川区間の大規模更新を早期に着手することや、晴海線延伸の事業化に向けて取り組む必要がある、といった意見が出されたそうです。

【了】

【画像】八重洲線とC1をつなぐ「地下別線」の概要

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

1件のコメント

  1. 「地下化で大型車が通れなくなる」ので「新規に地下区間を造って大型車を通す」......なんか矛盾を感じるのは自分だけか? 日本橋の地質とかの影響があるのか?
    ま、渋滞が減るならいいけど。