「のぞみ12本ダイヤ」スタート 最高速度統一でなぜ運転本数増えるのか 所要時間も短縮

「のぞみ12本ダイヤ」スタートで所要時間も短縮 何が変わった?

 これまで東海道新幹線では、走行性能が低い700系でも走れるダイヤ設定(所要時間が長め)の列車がありましたが、それが2020年3月14日(土)のダイヤ改正で、全列車が走行性能の高いN700系を前提としたものになりました。

 これにより「のぞみ」の全列車で、東京~新大阪間の所要時間が2時間30分以内になっています。平均所要時間は、マイナス4分の2時間29分です。また、同区間の所要時間が最大で7分短縮されました(最短2時間21分)。

 なお「のぞみ」の平均所要時間は、直通している山陽新幹線を含めても、東京~岡山間でマイナス3分の3時間17分、東京~広島間でマイナス2分の3時間55分、東京~博多間もマイナス2分の4時間59分と短縮。東京~博多間の所要時間は、全列車が5時間以内になっています(最短4時間46分)。

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東京駅で開催された「のぞみ12本ダイヤ」出発式(2020年3月14日、恵 知仁撮影)。

 ちなみに、東海道新幹線が開業した1964(昭和39)年10月1日当時、運転本数は1時間あたり「ひかり」1本、「こだま」1本が基本で、東京~新大阪間の所要時間は「ひかり」で4時間でした(翌年から3時間10分)。

 そして山陽新幹線が博多駅まで全通した1975(昭和50)年3月10日当時、東京~博多間の所要時間は「ひかり」で6時間56分でした(「のぞみ」運転開始は28年前のきょう、1992年3月14日)。

【了】

【時刻表】「のぞみ12本ダイヤ」開始でこう変わった!

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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2件のコメント

  1. JR東日本の東北上越北陸新幹線(+2本の直通線)は、一編成の両数が違うとはいえ、東京駅の4面ホームで最短4分間隔。東海の同6面ホームで5分間隔になっても、さほどの驚きはない。

    最高速度の高さより加速度の高さがこだまに必要だったんだろう。阪神のジェットカーと同様に。

  2. あまり感染症に関係した旅行自粛が長く続くようであれば、また"のぞみ"毎時10本体制に戻して、東京駅の清掃員には多少余裕をもって掃除してもらうようにしてはどうか。