旅客機の窓はなぜ丸い? 過去には四角やおにぎり型も 塗装で丸窓を四角く見せたことも

「旅の車窓」という言い回しがありますが、飛行機の窓外に広がる景色も旅の楽しみのひとつでしょう。その窓の形、なぜ飛行機には角張った窓がないのでしょうか。そこには墜落事故にもつながりかねない重要な意味がありました。

窓の形と気圧の深い関係

 昨今の旅客機の窓は、おおむね丸い作りです。四角そうに見えても、四隅は頂点のない、滑らかな曲線構造をしています。

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ボーイング777の機首のアップ。胴体側面の窓は角がない楕円形(柘植優介撮影)。

 しかし、角ばった四角い窓はまったくないわけではなく、昔の写真などではそうした機体も見ることがあります。なぜ旅客機は丸っこい窓ばかりになったのか、そこには飛行機の性能向上が大きく関係していました。

 第2次世界大戦直後、1950(昭和25)年ごろまでは、旅客機の窓は四角い方がポピュラーでした。しかし性能が向上すると、丸窓でないと問題が出るようになります。というのも、旅客機は乗客を快適な状態で運ぶために、機内を地上とほぼ同じ気圧に保てる、いわゆる与圧構造を取り入れるようになったからです。

 この与圧構造、地上近くの低高度であれば、機内と機外の気圧の差はそれほどないので問題ないのですが、高度が上がれば上がるほど大気圧は下がり、機の内外でその差は大きくなります。

 高度を上げ下げすることで、機体は気圧差により内から外へ微妙に膨らんだり元に戻ったりしており、そうした変動に耐えるという観点から、窓の形は丸っこいほうが適しているのです。

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【写真】世界初のジェット旅客機は当初四角い窓だった

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コメント

1件のコメント

  1. 与圧する航空機の窓ガラスは三層が多いです。外側一層目が構造的強度を受け持ち、二層目は安全性の為のバックアップです。その間には湿気除けの為の通風口が開けられていて空気を流し、曇りや霜の発生を防いでいます。三層目は強度を受け持っていなく汚れ防止です。丸みを帯びているのは、機体の切り欠き部分とアクリル板の強度を維持する為です。高空での気圧差は凡そ8.8psidです。(psid/pound per square inch difference)気圧差を保持しているのは一層目だけです。従って、取り付けは内側から簡単なクリップで取り付けられることが多いですね。FAR参照