東京メトロ「地下鉄トンネルのフタ」新たに設置 目的は トンネルには水害広げるおそれ

地下鉄トンネルが導水管になり、都心部で水害が広がるおそれもあるなか、東京メトロ千代田線の北千住駅付近に、その対策になる設備が完成。地下鉄が持つ「浸水の懸念」に、東京メトロはどのような対策を行っているのでしょうか。

地下鉄のトンネルが導水管になり 洪水が広がるおそれ

 特に土地が低い東部において、大雨による増水などでの河川決壊、洪水の不安がある東京。河川の大規模氾濫で水が地下鉄トンネルを経由し都心部へ流れ、その駅出入口などから噴出するおそれもあります。地下鉄の設備へ与える影響も甚大です。

 例年、梅雨やゲリラ豪雨、台風の季節に起きうるこうした懸念。その対策のひとつが2020年の梅雨を前に、東京メトロ千代田線の北千住駅(東京都足立区)付近に完成しました。

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閉鎖動作中の千代田線「北千住坑口防水ゲート」(画像:東京メトロ)。

 千代田線の北千住駅は地下にありますが、その付近で線路は地上に出て、荒川を鉄橋で渡ります。つまり荒川のすぐ脇に、千代田線の地下トンネル出入口がある形です。

 荒川の堤防が決壊した場合、そこは5m程度の浸水も想定されている場所。万一の際、この地下鉄トンネル入口が“都心部への導水管入口”になるおそれもゼロではありません。

 そうした場所に完成したもので、名称は「北千住坑口防水ゲート」。浸水が危惧される際、強固なゲートで千代田線のトンネル出入口にフタをします。

【写真】「フタ」が閉じる前の千代田線トンネルの様子

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1件のコメント

  1. 東西線にはずっと以前からあるのに…
    今さら感が拭えませんね……