地味にスゴい空母「蒼龍」の大貢献 日本空母の「標準型」はいかに完成へ至ったのか?

旧日本海軍の主力空母のなかで、「蒼龍」は若干地味な印象かもしれません。しかしその完成をもって、日本の空母は試行錯誤の黎明期から完全に脱したともいえる艦でもあります。加えてその完成度も、かなりのものだったといいます。

艦載機の数は空母の戦闘力…「蒼龍」の場合は?

 1934(昭和9)年度に、空母制限枠内に収まるよう、1万トン級空母2隻の建造が基本計画番号G8案として計画されます。これが「蒼龍」のルーツです。ところが最初の要求は、基準排水量1万50トンという艦体に艦載機100機という相当、無茶なもので、「先輩空母の経験から何を学んだんだ!」とツッコミたくなる態でした。

 その後、「龍驤」で経験した二段階層格納庫が採用されて、艦載機は70機に落ち着きます。格納庫面積は5229.8平方メートルを確保し、倍以上に大きい「加賀」の4分の3程度の収容スペースを実現しました。

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1942年6月4日午前8時頃、ミッドウェー島を発進したB-17からの水平爆撃を回避する「蒼龍」。このときの命中弾は無し(画像:アメリカ空軍)。

小柄な艦体になるべく多くの艦載機を

 空母の戦闘力は艦載機であり、艦載機数の多い方が有利です。日本の代表的な空母の基準排水量と艦載機数を羅列し、艦載機1機当りの排水量を比較してみます。

・「蒼龍」基準排水量1万5900トン、艦載機54(18:補用機)。基準排水量/艦載機数=221トン/機。

・「鳳翔」基準排水量7470トン、艦載機15(6)。355トン/機。

・「飛龍」基準排水量1万7300トン、艦載機57(16)。236トン/機。

・「雲龍」基準排水量1万7150トン、艦載機57(8)。263トン/機。

・「赤城」基準排水量3万6500トン、艦載機66(25)。401トン/機。

・「加賀」基準排水量3万8200トン、艦載機72(18)。424トン/機。

・「翔鶴」「瑞鶴」基準排水量2万5675トン、艦載機72(12)。305トン/機。

・「大鳳」基準排水量2万9300トン、艦載機52(1)。552トン/機。

 雑な単純比較になりますが、「蒼龍」は1機あたり排水量が最も少なく、効率良く艦載機を搭載できたことが分かります。重装甲空母だった「大鳳」が一番効率は悪く、戦艦から改造を繰り返した「赤城」「加賀」も大きさの割に効率が良くないのが分かります。ちなみにアメリカの「ヨークタウン」は基準排水量1万9800トン、艦載機90で、1機当りの排水量は220トンと、「蒼龍」とほぼ同じになっています。

言われてみればちょっと似てるかも? さらに完成度を高めた空母「雲龍」

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コメント

1件のコメント

  1. 日本の少なくとも空母設計は完全にアメリカやイギリスに劣っていた

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