もはや別物! A-10「サンダーボルトII」最新型は40有余年の時を経て「完成」の域へ

運用開始から40年以上が経過したA-10「サンダーボルトII」ですが、もちろんそのあいだに改良されており、最新型になると初期型とはもはや別物です。そしてようやく、当初のコンセプトどおりの運用が可能になったともいえるでしょう。

中身はもはや別物なA-10C どれほど画期的なのか

 もうひとつの統合戦術情報分配システムは、A-10CだけではなくF-35やF-15のような戦闘機、早期警戒機、イージス艦、そして地上部隊をつないだ戦術ネットワークであり、さまざまな命令や情報を共有します。これによって地上軍は正確にA-10Cへ攻撃して欲しい目標を伝達することができるようになりました。

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デジタル化されたA-10Cのコックピット。左の液晶にGPS、ネットワークと統合されたデジタルマップが表示されており、ナビゲーションや照準に使用(画像:アメリカ空軍)。

 このふたつによるA-10Cの能力向上は劇的であり、逆を言えばA-10Aは、現在の水準ではもう優秀な地上攻撃機とはいえません。なぜならA-10Aを含め「旧来の攻撃機は実はほとんど地上攻撃ができない」からです。

 たとえば地上軍から「サカイリバー北のマチダストリートを走る白いピックアップトラックを爆撃してくれ。近くにいる大型トラックは友軍だから注意しろ」という要請があったとします。A-10Aのパイロットにとってこれはとても難しい課題となります。土地勘が無ければ、サカイリバーやマチダストリートという地名を言われてもなかなか分かりませんし、さらに空からはピックアップトラックや大型トラックを見分けることは困難です。

 A-10Aのパイロットは、膝に取り付けた紙の地図と外の景色からサカイリバーとマチダストリートを確認、たくさん走る地上の車両からピックアップトラックを探し、それが無関係の車両ではないことを確認するため地上軍と何度も音声によるやり取りをしなければならず、これを怠ったりどこかで認識のすれ違いが生じたりすると誤射してしまうこともあり得ます。

【写真】世界中で売れまくり! 「持たざる者のためのA-10」スホーイSu-25

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