【空から撮った鉄道】2020年7月の品川駅~田町駅 高輪ゲートウェイ駅開業でガラッと変わったその周辺

「空から撮った鉄道」で初回に紹介した品川・田町界隈は、高輪ゲートウェイ駅が開業し、ガラッと変化しています。地上からだと見えにくいこのエリアを、つい先日に空撮してきました。

緊急事態宣言解除で久しぶりの空撮

 品川駅~田町駅間は2008(平成20)年に空撮したのが初めてで、そのときの光景は「空から撮った鉄道」第一回目に紹介いたしました(2018年6月16日配信【空鉄カメラマンのハンガートーク】初めての鉄道空撮は再開発前の品川)。この一帯は何度も空撮しており、いろんなシーンを捉えてきましたが、今回は最新の情報として、2020年7月3日に飛んで撮影したものを紹介いたします。

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品川駅(南)側から見た高輪ゲートウェイ駅全景。山手線、京浜東北線や東海道本線上り線が移設され、すっかり雰囲気が変わってしまった。かつての品川運転所(旧東京機関区、旧品川客車区→旧東京運転所)や田町車両センター(旧田町電車区)は消滅し、機関車や客車の姿は見られなくなったが、留置線にはいまなお数多くの電車が留置されている(2020年7月3日、吉永陽一撮影)。

 7月3日は、ほんとうに久しぶりの空撮でした。3月27日に渋谷駅再開発の定点観測空撮後、ほどなくして緊急事態宣言が発令となり、予定していた空撮業務が白紙となってしまいました。眩い新緑のシーズンは空気も澄み、例年だと毎日のように飛んでいましたが、今年は自宅から新緑を眺めるだけでした。

 それから3ヶ月が経過した後の空撮は曇天でしたが、ディティールが影で潰れずによく見えるので好都合です。直前の撮影地点である川崎市内から、まっすぐに高輪へと向かいます。視程は10kmちょいあって、まぁまぁなコンディション。水平線を入れる遠景カットも、なんとか撮れそうです。

 品川・田町界隈のように定点観測を撮るときは、自分の中でルーティンがあります。まずは引き絵(広角)で四方や東西南北を押さえ、必要だったら垂直(真上から)。その次に中望遠~望遠で寄り絵を撮ります。広角のカットは様々なメディア媒体で使いやすく、同じような方角や角度から撮り続けていると比較することができ、資料的にも価値があります。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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