中国戦闘機「大躍進」までの艱難辛苦 安かろう悪かろうなイメージ 実際のところは?

「中国製戦闘機」といえば、これまでポジティブなイメージはなかったかもしれません。実際のところはどうだったのでしょうか。半世紀以上にわたる中国の、戦闘機開発の道のりを振り返ります。

ソ連製戦闘機の「劣化コピー」どころではなかった中国製戦闘機

 粗悪品、劣化コピー、安かろう悪かろう……中国製戦闘機を語る際、こうしたネガティブな単語が使われてしまうことは少なくありません。

 実際、中国製戦闘機の質はどのようなものでしょうか。事実として長いあいだ、中国製戦闘機がソ連製戦闘機の劣化コピー、粗悪品であったことは疑いようがありません。

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中国初の超音速機J-6。MiG-19のライセンス生産機だが中ソ対立から設計図しか入手できず自力開発することになり、当初は飛行能力無しとさえ見なされた(福田信久撮影)。

 中国における戦闘機国産化への取り組みは1950年代半ばより始まり、まずソ連から技術支援を受けMiG-17をJ-5(殲撃5型)としてライセンス生産しました。日本も同時期にアメリカの技術支援を受けF-86のライセンス生産を開始しており、この時期の日中は似たような状況であったといえます。違ったのは、日本のように教師との良好な関係と社会の安定を得られなかったことです。

 J-5に続き中国はMiG-19をJ-6(殲撃6型)としてライセンス生産することを決定。ところが1957(昭和32)年、このころから始まった「中ソ対立」によって、ソ連はMiG-19の設計図だけは譲歩し売ってくれましたが、何も手助けしてくれなくなり、生産に関する全てを中国自身で賄わなくてはならなくなります。

 1958(昭和33)年には早くもJ-6の初飛行に成功。技術的に未完成ではあったものの量産化が決定します。このとき、本来ならば量産を遅らせ時間をかけ完成度を高めるべきでしたが、時は「大躍進政策」真っただ中であり、生産ノルマの達成は絶対です。そのため約100機のJ-6Iが生産されました。このJ-6Iをひと言で表すならば「とりあえず飛行機に見えるアルミの塊」であり、飛行能力さえ無いとみなされたため廃棄されます。

【写真】性能はF-16相当? 2020年現在の中国空軍主力機 J-10

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